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「いつ会ったんだよ」
「さぁな」



 啀み合ってるわけじゃない。
 楽しそーに会話してる。
 そんな敵意向ける理由ないからね、お互いに。【白虎】なんてさ、【玄武】と手繋いでんだから。ラブラブだよねー。



「いただきます!」
「おー」
「ほら、お前も食べな。焔紀のプリンうんまいんだから」
「わん!」



 ちゃっかり千世の分まで出してくれる焔紀、素敵過ぎるよ。

 抵抗なく、すちゃっとスプーンを手にとる千世が可愛いのなんの。
 焔紀のプリンが好きなのか、プリン自体が好きなのかはさておき。
 ぷるぷると震えてるプリン。美味しそうでしょ?みたいな感じで。


 料理に関しては色んな資格持ってる千鳥のが美味いんだけど、プリンは焔紀の作るのが好き。素朴だから。

 余計なもん何も入ってない、それこそ簡単に誰でも作れちゃうようなプリンだけど。作る人によって違う、なんていつだか千鳥が言ってて、確かにそうだなぁと思うよ。
 愛情たっぷりなんだって。焔紀が言ってた。可愛いもん作るよね、絵になるよね。



「うんまぁ…」
「まぁ…」



 ほわん、として呟いたら、語尾だけおうむ返しした千世。
 なんか可愛さがレベルアップしてる気がするけど、千鳥なんか教えた?
 うわ、それなら教えるところ見たいわ。


 いつの間にか【白虎】と【玄武】は席に戻ってて、店内のざわめきも戻ってた。
 熱ーい視線が隣から来るのはもうスルーだ。
 俺は熱ーい視線より、鋭ーい視線が気になるけどね。

 その鋭い視線が向けられてるであろう隣の千鳥は、まったく気にしてないんだけど。眼中にないってやつですねわかります。


 平和だなあ。
 ここの空気は好きだから別に気にならないんだけどね。
 最近面白いことがないなあ、なんて思っても気にしないけど。
 ほら、今日はわんこをべたべたに甘やかしてやるっていう予定があるから。
 癒されたいもん、俺も。
 癒しが足りなかったんだ。


 千世の顔を見てたら、千世が気づいてじっと見つめて来る。
 目を反らす事はしない。
 基本的に千世の視界には俺しか映らない。
 今はきゅるきゅる上機嫌だけど、なんで見てるのか分からないけど見てくれてるの嬉しい!みたいな目が可愛いんですけど。
 プリン食べながら、でも視線は俺。
 可愛いね。


 


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あきゅろす。
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