08
その後は他愛ない会話をしつつ夕ご飯を完食した。
一応仕事中なのにだらだらして、店内を掃除して閉店の時間になった。
朔也先輩に、また明日って言われつつ額にちゅーされ。
背後で殺気を感じて振り返れば、もうヤーさんもびっくりなくらい蓮さんの顔が怖かったです。
だがしかし相手も負けてなかった。
ざまあ、って感じで鼻で笑って帰ってったよ朔也先輩。
そんなこんなで。
「おら、帰ンぞ」
「ういー」
蓮さんの車で帰宅です。
ちなみに行きは別々で、いつも蓮さんのが早く出る。
朝からずっと店にいるからね、俺はシフト通りゆったりゆっくり来ます。
道も覚えたし、てか意外と近くて徒歩で行ける距離だった。
店の周りは細い道ばっかりだから、どうしても車じゃ遠回りになるらしい。
徒歩でいいじゃん、って思ったのが顔に出てたのか、面倒だからって言われた。
「ふわわわ」
「なンだよその気の抜けた声は」
「眠いんでーす」
「あ、そ」
ゆらゆら揺られて、眠気マックス。
ねーむーい。
うつらうつらして、気付いたら寝てたらしく蓮さんの声で起きた。
「布団で寝ろ」
「いえすボス!」
「……」
呆れた顔しないでくださいー。
つーか、まじ、眠い。
なにこれ。なにこの凄まじい眠気。
今行くよ!待ってて癒しの布団んんん!
「……夜這いしてやろーか」
「なんか言いましたー?」
「なんでもねェからエレベーター乗れよ」
なんだなんだ、気になるじゃん。
まあいっか。
家に帰ってからは、素晴らしい早さで部屋着に着替えて抱きまくら抱えたまま蓮さんの寝室に行っておやすみなさいして、ふらふら戻ってベッドにダイブ。
数分で睡眠にのめり込みました。
明日もバイトです。
おやすみなさいした後部屋に戻るときに溜息が聞こえたような気がしたけど、まあ気のせいってことで。
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