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 お腹がぐぅぐぅ訴えてる。
 行きと同じ1時間で戻ってきて、とりあえず近場のファミレスに入る事になりました。
 なんで肉の気分なのかはさっぱりだ。


 で、入ってウエイトレスさんが来たと思えばアレですよ、いつものアレ。
 千鳥と千世の美形具合に一瞬硬直したよね。
 でもそこは従業員ですから、みたいな感じですぐ戻って席に案内して貰う時もほかのお客さんが見る見る。
 がっつり見てるからね。
 慣れっこの千鳥はともかく、千世は素で無表情。感覚が鋭いから余計視線に気付くわけで、かなりうざそう。



「なっに食べよっかなー」



 席に座ってメニュー広げながら独り言。
 隣の千世も覗き込んで来て、色々見てみる。
 でもやっぱ今日は肉な気分。鶏肉な気分。


「千世は?」
「……ハンバーグ」



 なになに。
 千世も肉な気分なわけですか。
 良い感じに合挽肉だったら、鶏豚牛揃うよねえ。でも残念ながら国産ビーフ百パーセントだって書いてあった。
 まあどうでもいいんだけど。



「お前決まったのか?」



 メニュー片手に頬杖ついてる姿も絵なるオニイサマ。
 見惚れちゃうねぇ。



「和風ソースのチキンステーキッ」
「とりにくっ」



 千世、もういいよその感じ。ハマったの?


 千鳥はもう決まってたらしく、呼び出しボタンを押して音が出る。
 がしかし、少し待つと思って千世と戯れようとしたらかなりのスピードでウエイトレスさんが現れた。
 びっくりしたんだけど。
 千鳥ですら若干びっくりしてたよあの顔。



「お待たせしました、ご注文お伺い致しますっ」
「あぁ…」



 しっかりした口調で、大学生っぽいウエイトレスさんは注文を繰り返してた。
 顔赤かったけど。
 髪型もすっきりしてて薄化粧、好印象だ。可愛いだけじゃないな、あの子。



「ドリンクバー行くぞー」
「ゎふ」



 よし、偉いぞ千世。小声だった。
 千鳥に何飲むか聞いて、二人でドリンクバーコーナーへ。

 昔色んな飲み物混ぜて闇ジュース作ったなあ。
 ヤバい色だったヤツが意外と美味かったのを覚えてる。今更やろうとは思わないけども。



 


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