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 あると必ず買ってるベビーカステラ。
 俺も好きだよ。でも今はお昼ご飯が先ですー。


 お金は予め渡されてます。
 耳にLoveって書いてあるうさぎの顔と耳だけポーチを千世の首にぶら下げて、ふらふら行きます。
 ちなみに色は黒です。



「焼きそばふたつちょーだい」
「はい、ありがとうございます!」



 あんりゃ、爽やか男子だ。
 サッカーとか野球やってそうな爽やかな感じ。
 あんまり千世と千鳥には興味ないらしい。びっくりした顔したけどね。

 お金渡して、出来立て焼きそばがふたつ入った袋を受け取って次の屋台へゴー。


 言わずもがな、二人はがっつり視線集めてますけどね。
 楽しみたいからウザいんだけどな。
 声掛けて来ないからいいけど。



「あ、ジャガバターある」



 …なんか、レベル高くない?
 屋台のレベル高くない?
 普通のお祭りとかに出店してんじゃないかってくらい、学生の文化祭にしてはレベル高いよ。てなわけで、ジャガバター。
 ラムネもいいよねー。
 なんかお祭り来てるみたい。



「りんごあめ!」
「はいはーい」



 千世がくいくいと服を引っ張ってくる。
 可愛くてたまんないよねー知ってる。
 千鳥希望のベビーカステラと、千世が好きなりんごあめを買って、お好み焼きとか焼鳥とか色々買って落ち着ける場所を探す事にした。


 …つか、落ち着ける場所、あるのか?



「裏とかでいいだろ」
「行けるかな」



 千鳥が促す方向に向かって、いくつかの袋をぶら下げながら歩く。


 そーいや、すっ飛んでたけど泉のクラスって何やってんだろう。
 気になる。三年、何組だっけ?
 メールしようかなあ。
 どっきり希望なんだけど、俺。



「あっち」



 五感の鋭い千世が、人がいなそうな場所を指差した。
 あそこは校舎裏か。
 体育館裏じゃあ、騒がしいもんね。
 花壇とかあるんだろうし。
 汚すつもりはないからそこでいいか。
 立入禁止なわけじゃなさそう。



「グッジョブ千世」
「えへへ」



 はにかみ笑顔可愛い!
 きゅんきゅんするね。
 技が高度になってく気がするよ。
 可愛いさ磨いてんの?


 


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