短編集(~2019)
02
愛情を与えて、愛情を受け取る。
一方通行は長くは続かない。
片思いでも、お互いに愛していても。
一緒にいるだけでいい?
これだけで、あれだけで、幸せ?
求めるくせに。それ以上を必ず求めるくせに。
「好きだよ」
「…知ってる」
好きだと言われて、好きだと返さない。
好きだと返せない。
だって好きじゃないから。
すべてが愛おしいとは思わないけれど、時折恋しいと感じるこの感情はなんだろう。
人恋しいと思っているのだろうか。
誰でもいいわけじゃないことは自覚していて、だからこそ、最低なのだということも、同時に自覚する。
感じないもんを無理に感じようとして嘘を吐くくらいなら、素直な言葉をぶつけた方がいいとは思わないか。
なんて。
愛しているという言葉の意味は、中身は、想いは、まだすれ違ってるんだと。
END
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時折垣間見る、彼氏の自己犠牲思考に心の底から冷めた時の恋人くんの思考回路はフル回転。
でも一緒にいる。
心地好いと、感じているから。
重たっ、ってのを書いてみたくて。
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