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霽月さんの旦那さんに自宅まで送ってもらい、お風呂を沸かす。酔いが醒めてきたのか少しぐったりしている臣月。

「臣月ー、お風呂沸いたよー」
「んー。じゃあ、先良いよ。もう少し酔い冷ましたいし」
「そう?んじゃ、もらうね」

少し低いテンションの彼女の頬にキスをしてパジャマと下着を手に取りお風呂に向かう。
暫くして上がってくると臣月は寝ていた。長い睫毛が神経質にピクピクと動いている。
少し開いた唇を指でなぞって下唇に吸い付いてみた。

「ん…美空?」
「臣月…私達、周りに恵まれてるよね」
「そうだね」

臣月は身体を起こすと私を抱き上げて膝の上に乗せた。それから私の手を取り左手の薬指にキスをする。

「美空が良ければご両親に挨拶したいな」
「……うちは無理だと思う」
「叶先生も言ってたなぁ…どうしてか聞いても良い?」
「んー…私達の両親は頭が固いっていうか、エリート思考っていうか…とにかく同性愛とか一般的じゃないことを中々受け入れてくれないの」

一旦言葉を区切り臣月の顔色を伺う。その表情はいつものように穏やかで優しく微笑んでいた。
きっと、そのことを理解しているんだと思う。

「そうかぁ…理解し合えたら良いんだろうけどね。いつか挨拶しに行きたいなぁ」
「……それが一番なんだけどね」

暫く無言が続いた。
臣月は優しく微笑んだまま私の唇を親指でなぞるとおもむろに顔を近づけてくる。

「じゃあ、先に私の両親挨拶してくれる?今度の日曜が命日なんだよね」
「…っ、うん!もちろん!」

嬉しくて涙が出てきた。
彼女が私の親の事を理解してくれようとしていることに、彼女が私に大切な人を紹介してくれることに。
臣月は困ったように微笑むと優しいキスをくれた。

「今日はお互い涙腺が緩いなぁ」






中途半端ですが、気に食わなかったので終わってます。
アナザーストーリーみたいな感じでお願いします。





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