行方不明
心なんて、愛なんて。
「ねぇルルーシュ」
スザクは眠りについたルルーシュの
黒髪に優しく指を滑らせながら呟いた。
「君は一体誰なんだい？」
学生でもなければ
皇子でもなく、
しかしゼロかと言えば、
どこか違う。
全てがハリボテで作られた人物の様。
「ねぇルルーシュ」
「僕はどの君を愛せばいい？
どの君を、護ればいいの？」
しかし彼は応えない。
ただ静かに寝息が返ってくるだけで。
スザクはそっと月を見上げた。
「僕はどうすればいいのかな」
君を愛し、生きるか
君を憎み、生きるか
だが答えはもう解っていた。
「愛してるよ、ルルーシュ」
そっと頬に唇をそえると、
幸せそうに名前を呟かれた。
情事中につけられた首筋の
赤い痕が月光に照らされる。
「ルルーシュ、」
「さよならだ」
嗚呼
僕の心は
僕の愛は
行方不明。
--→
あの１期最終回の数日前の妄想。
愛も心もどこかへ行ってしまったスザク
だからルルーシュを差し出しても、
何されても平気だったんじゃないかな。
と、あくまでスザルルを突き通す僕v 笑
clap?
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