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accomodo
独占欲





スクアーロが1人泣きながら

眠りについた数分後。



部屋にはもう1人の影があった。






寝室にそっと入って来たそれは、

湿った枕に顔を埋めて寝ている
スクアーロを見下ろし、

彼のすぐ横に腰を下ろした。



月光に黒の髪が輝きを増す。

深紅の瞳が煌々と輝く銀髪を映す。





「…カスが。」

顔に傷つくりやがって。


髪を撫ぜる。

サラサラと音をたてて流れるソレに、
ザンザスはそっと、唇をそえた。



切られても伸ばせばいいだけなのに。


いつまでもいつまでも





そんな彼がひどく愛おしくて、

しかし何故だかひどく苛ついた。


他の男につけられた痕。

独占欲の強いザンザスには、許せない。



ザンザスはおもむろに銀髪を掻き分け
首筋をさらけ出させ、噛みついた。


「っあ"」
寝ている体が一瞬跳ねる。

しかし起きはしないようだ。



ザンザスはそのまま首筋に
いくつもの赤い痕を散りばめ、

最後に頬にある傷の脇につけ離れた。


いつか消えてしまう痕だけれど。

今日はこのへんにしておこう。と。











「お前は俺のモンだ、スクアーロ。」

呟きは闇にのまれた。





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