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へなちょこ
いち



その言葉を聞いた時、

何だか俺は泣きそうになった。










へなちょこ

   なんて

     大嫌い















それは、俺が恭弥をからかっていた時のこと。

童貞だのチビだの・と調子に乗って言っていたら、トンファーで黙って殴ってきていた恭弥が一言。


「へなちょこなんて大嫌い」
と言ったんだ。

「へなちょこ?」


「それは昔の話だぜ恭弥。」
「今でも十分あなたはへなちょこだよ
 部下がいないとへなちょこじゃない」
「っ・・」
「それでもへなちょこ卒業したつもり?」



何も

何も反論出来なかった。


ただただ、
泣きそうになった。
悔しさに拳が震えた。











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