「ただいま」

澄んだ日本語が玄関に響き、ディーノは慌てソファーから立ち上がる。
結局あの後も緊張して何も手に付かず、１人頭の中で言い訳を繰り返すだけで過ごしてしまった。



「お、おかえり恭弥」

雲雀に合わせて日本語で返す。
微妙につっかえてしまったが「Oh!」の方で受け取ってくれていることを祈る。




しかし緊張しているディーノを他所に、雲雀はサッサと部屋へ進み、






「コレ何」

キャビネットの上に置きっぱなしになっていたと思しき口紅を片手にディーノを返り見た。



「！」

思わぬミス。
しかもその後部屋に戻った雲雀にファ●リーズの量が減っていること、置き場所が変わっていること等様々なボロを名探偵の様に叩き出されディーノは愕然とした後白状した。




「・・・へぇ、浮気」

「いや違うんだよ！彼女が泊まる場所がないって駄々こねてきて」


必死な嘘８割の言い訳。
要は誠実さを伝えられればいいのだ。

だから、開き直りは厳禁。

　
しかし雲雀はその言い訳をキレイに全否定し、
　
「体が寂しくなったから昨日のパーティーで女捕まえたけど僕が帰ってきたから慌てて帰したんでしょう？」


「・・・。」




まさかコレが受けの第六感？！
超直感って守護者も受け継ぐモンなのか？？


「君は言い訳を作ることさえへなちょこだね」
「うっせー・・・」
見る間に萎れていく犯人及びディーノ。
その萎れ様にやり過ぎた等と思うハズもなく、雲雀はただ冷めた目で見つめていた。



しかし、

「でっでもさ、俺がホントのホントに好きなのは恭弥だけだかんな？！」

忘れないでと慌てて付け足された超直球な一言に、少なからずときめいたのは悔しいが否定出来ない事実となった。
もちろん顔に出してなどいないが。



「・・・。」
静かにただじっと浮気者を見つめる。
と同時に、「そう簡単には許さない」という意思表示をする。

「ホントに！マジで！！言い訳とかじゃなくって！！！」
それが通じているのかその視線を受けているディーノは必死に主張。

そんな姿に雲雀も少しずつ怒りを静めてきた。

のだが、


「だから、長期任務の時は許して？」









雲雀のトンファーが鮮やかにディーノの顎を強制的に上へ向かせた。

その後雲雀は１ヶ月ディーノと口をきかなかったことは言うまでもない。



そしてその１ヶ月間で溜まった勢いをディーノが雲雀にぶつけたおかげで雲雀が１週間足腰立たなくなってしまったのも、言うまでもない。




Bit stupit
ちょっと馬鹿、だけど好き

2009.04.28.
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【Bit Stupid】
Acid Black Cherry
を聴きつつ執筆させていただきましたー(´∀｀)


最後の部分だけちょっと違います。
あとはなるべく歌詞通りに、雰囲気を壊さないように書いてみましたww

かなり好きですこの曲。
歌いやすいし、声カッコイイし、歌詞も可愛いし。




是非聴いてみて下さい！