Bit Stupid
oh no !
「え?今から帰る??」
ディーノはいきなりのことに素っ頓狂な声を上げた。
しかし雲雀は我関せずと話を続ける。
「うん。これから帰る。」
「任務、2週間じゃなかったのか?」
「群れてるだけの草食動物だったからね」
「そ・・・そうか」
平気な風で話を進めるが、冷や汗が背を伝う感触。
「じゃあ」
プツッ・・・
ツーツーツー
Bit Stupid
ディーノは恐る恐る後ろを見た。
そこには、
「どうしたの?」
昨日のパーティーで連れ帰った、金髪碧眼の美女。
つまり、浮気相手である。
「いや実は仕事入っちゃって・・・」
「え?」
見る間に不満気になっていく白顔。
肌の白さで選んだだけあって美しい肌をもつ美女に、ああそういやまだ抱いてないやと心の片隅でぼやく。
しかし今は緊急事態。
未だに愚痴を並べている口にさえ触れることなく帰らせ、
「ふう・・・」
一息ついた。
薔薇が香る部屋を見渡す。
雲雀とようやくイタリアで2人暮らしを始めて早2ヶ月ばかり経った部屋。
そのそこかしこに女の痕跡が散らばっていて、
「・・・はあ」
思わず溜め息が出た。
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