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その時はよろしく
califfo




ザンザスが部屋に戻ると、

「お、帰ってきたぞお」
見慣れた銀髪と、

「おー来たか来たか。」
あまり好かない茶髪がいた。




「…何でお前がここにいる。」

「いやー9代目からのお使いでさ、」


門外顧問である家光はヘラリと笑い、


爆弾発言をした。





「スクアーロを引き抜こうと思って。」












「・・・は?」
当の本人は間抜けな声をあげた。

「・・・。」
そのボスは黙りこくったまま。


家光は内心緊張しながら、
しかし笑顔は絶やさず続けた。



「実は同盟ファミリーのとある
ボスさんがスクアーロの腕前を
ひどくかってくれていてなー。

スクアーロに是非継いでほしいんだと」






ヘッドハンティング。


スクアーロとザンザスの頭に、
そんな言葉が、過っていった。



「どうするスクアーロ?」
「どうするって…」
「正直俺もいい話だと思うんだ。
 お前にはボスの素質もあるし。」








ボスの素質

それはザンザスが握り潰したもの。













「俺は疲れたから寝る。」

「!」



ザンザスは立ち上がると、

寝室に足を向け2人に背を向けた。






「ザンザスッ」
「いいのか?!
 次官を失うかもしれないんだぞ!」



「…知るか。」






パタン


スクアーロにはその音がひどく、

悲し気に、やるせなく、聴こえた。







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