トラブルメーカー
3
尚はコーヒーを飲む和田をチラリとみる。
昔とかわらず、今も命令口調なのはかわりない。
小さい頃は、和田は恐怖でしかなかったのに、
(なんとなく、こわくない…かも)
尚はそんなことを思いながらボーッとしていると、ふいに和田と目があった。
「なにみてんだよ」
キッ、と細まる瞳に尚は自分が和田を見つめていたことに気づき、あたふたと目をそらした。
「ご、ごめんなさい!」
尚は謝りながら洗面所に駆け込む。
(やっぱり、こわい!!)
ジャブジャブと冷水で顔を洗いながら、尚は先程感じた想いを1人自分の中で撤回していた。
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