トラブルメーカー
2
朝の光の眩しさに、尚は目をパチパチさせた。
見慣れない天井を見上げながら、ボッーと思考に耽る。
いつもと同じようで、違う夢。
(綺麗な、赤い色だった)
いつも川へ落とされる夢を見ていた。
しかし、今回はいつもと少しだけ違っていたのだ。
ズキリ、と頭痛がする。
尚は顔を洗おうと共有スペースへ出た。
「あ 、お、おはよ」
夢で和田を見たせいなのか、心臓が鳴った。
「おう」
和田を見ていると恐怖心が知らずと湧いてくる。
「尚、珈琲」
「あ、はい」
命令されると自然と動く身体に情けなくなりながら、高そうな珈琲を取り出す。
「おまえ、B組だろ」
「そ、そうだよ」
「俺はE組だけど、B組には千葉小太郎がいるからな。気をつけろ」
「あ、わかった」
気をつけるといっても何を気をつけるのだろう、尚は1人首を傾げた。
和田はそんな姿を、横目で見ながらため息を着いた。
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