トラブルメーカー
5
「し、しかも彼氏って、男なのに何を…」
和田は冷蔵庫の中から水を取り出し飲みながら答えた。
「この学校は、閉鎖的すぎて男同士で付き合ってる奴が多いんだよ」
「え、そんなまさか…」
「さっききた奴は千葉小太郎っていって、俺に付きまとってくるウゼェやつでさ。
俺に彼氏がいるっていう事にすれば諦めがつくだろ」
ふふん、と鼻を鳴らして和田は続ける。
「それに、おまえみたいに中性的なやつはどっちからも狙われるから、彼氏がいる事にしとけば問題ねぇだろ。
俺たちはどっちもその気がねぇからな」
尚は涙目になりながら和田をみた。
「でも、だからってキスしなくたって」
「女の子としたことなかったのに…」
と尚が呟くと和田はベェと舌をだした。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!