トラブルメーカー
4
(なんだ、…これは)
切れ長の瞳が閉じられて長い睫毛が間近にみえる。
(まさか、まさかこれは…)
「ん、んんー」
尚は暴れるがガッチリとホールドされていて動けない。
ちゅぷ、
と角度がかわりお互いの触れ合った唇から音が漏れた。
「雅樹のバカー!」
ドタバタ、と彼が出て行くのと同時に、尚は和田を渾身の力で突き飛ばした。
唇が離れる瞬間ガチッと歯が当たる。
「いてぇ」
「な、な、なにすんだよ!」
和田は尚を不機嫌そうに見て、唇をゴシゴシと拭った。
「あいつに見せつけてやったんだよ」
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