トラブルメーカー
トラウマ
「おまえなんか、消えちまえよ」
アッシュブラウンのサラサラの髪が太陽に反射してキラキラしていた。逆光で口元しか見えないその人は、口角をつりあげている。
綺麗だな
彼が思うのと同時に、その人の姿はどんどん離れていってしまう。
視界いっぱいに真夏の青空がうつったと思うと、水しぶきが上がる。
その人に川へ落とされたと気づいたのは意識がなくなるほんの少し前だった。
水が体内へ侵食してくるのをただ受け入れる事しかできない。
(な、んで…)
小学生の脳みそでは到底考える事も出来ない、大きな事件だった。
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