[携帯モード] [URL送信]

幻愛夜想曲
3

「おい、なにが“僕の美猪”だ!さっさと美猪から離れろっ!」


暁が怒鳴る一方で、美猪は抱き締められている体に思わず顔を赤く染める。


そんな美猪に霧夜が可愛い、と囁くとさらに赤くなった。




「お前たち…一応戦闘中なのだが」


冷静な玲の言葉に四人が振り向くと、美猪の呪術が解けかかり、凶徒が逃げだそうとしているところだった。


「うわ、まじかよ」


慌てて飛び出した暁は再び攻撃を受けかける。


「ったく、あいつは」


溜め息を吐くと沙紀も飛び出し、暁を間一髪で助けた。


(…暁先輩、学習能力無さ過ぎです…)


しかしそこでとうとう術の効果が消えた。


「っておいぃ!待てこら」


再び攻撃しようとしたところで凶徒が逃げ出す。


「…逃がさないよ」


呟くと、霧夜は綺麗なテノールで歌い始めた。




[*前へ][次へ#]

3/7ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!