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黒蝶乱舞

「んっ?」


いぶきは煙管を吸いながら歩いていると目の前に派手な女物を思わせるような着物を着た男に気がついた

それに気付くと足を止める


「久しぶりだなァ…いぶき」

喉を鳴らして笑うそいつは有名な過激派攘夷浪士、高杉晋助

「まさかここでアンタに会うなんてね、夢にも思わなかったよ。まぁ夢でも会いたくなかったけどね」

「俺も予想外だ、お前が来るなんてな」

「でさ、単刀直入に聞いていい?」

「……」



「私に何の用?まさか優生に会わせろとか言うんじゃねーだろーな」

「んな事いわねーよ、…まぁアイツは元気か?」

「アンタに話す事はない」

「ククッ、相変わらず過保護だな」

「そりゃどーも」


互いに一歩も引けを取らない

「で、話戻すけど何?私に用事って」

「簡単な話だ。お前よォ…今やってる事やめて『鬼兵隊』に来ねェか?」

「却下、私はあんた等と同じ道を歩むつもりはない」

「お前だけじゃねーぜ、お前の仲間もだ」

「お断りだね、そんな人殺し集団なんて」

「お前の力が必要だ、これは勧誘だ」

「勧誘ねぇ…」

「……」












「誘拐の間違いじゃねぇの?」

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