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盤上破乱
第漆頁(主人公2Ver.)


圭が桂と楽しく話している最中、圭の携帯が鳴り響いた。


圭は携帯のパネルを見て一番隊隊長沖田総悟からだと分かり、急いで屋台の隅で電話を取った。


「はい圭ですけども。」


『圭ですかィ?オフ中すいやせん。』


すいやせん。の部分がものすごく嫌々しく言われていたのは置いておこう。


圭は普段とは違う沖田の声色に神経を尖らせた。(普段とは違うってなんだよ)


「緊急でさァ。」


(ほらほらこういう事だと思ったわァ。俺天才ちゃうん?)


黙れ大阪ナルシスト(?)。


『歌舞伎長に桂が潜伏したのが判明したんでさァ。』


「は?!あの大物攘夷志士桂が?!」


圭はたった今まで隣で話していた相手が桂だと思わず、思いっきり大きな声で反応した。


…とわいうものの、圭の頭の中には隣にいたお兄さんではなく、どこかごついおっさんだった。


「圭は容姿とか知らないんでしたねィ。うざい長髪の黒髮でさァ。」


圭はそれでも隣にいたお兄さんにはたどり着かなかった。


何故かというと、ごついオッサンが長い黒髪になった情景が浮かんでいたからである。


「ブッ!!」


吹き出すのも無理ない話である。


『なんでィ。…ちなみに歳は20代前半くらいでさァ。』


「くらいってなんや。……ちょまて。…20代?!


『驚くの遅すぎでさァ。』


圭は首をゆっくりと隣にいた「兄ちゃん」の方へ向けた。


そこにはもう桂の姿はなかった。



「隊長!!さっきまでいたんにもういないです!!」


あんな大きな声で話していて逃げない馬鹿はいないよ圭君。


沖田は電話の向こうで腹黒い笑みを浮かべながら


『そうですかィ。逃げられたんですかィ。こりゃあ武士道不覚で介錯しなきゃいけませんねィ。』


「…へ?」


この後の圭の行方なんて語りたくもないものでして…
































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