盤上破乱
第弐頁(主人公1Ver.)
「特に変わった様子もないですね。」
修羅は歩みを進めながらポツリと言った。
土方はそれでも警戒した様子で周りをにらみつけていた。
鬼の副長とはよく言ったものである。
「そのようににらみつけていたら出てくるものも出てきません。」
修羅は横目で土方を見ながら言った。
全くその通りなのだが…
「あ゛あ゛?!」
無自覚だから厄介なんだよコイツは。
「そういえば近藤局長先輩好きな人出来たようですね。」
修羅が珍しく他人のことについて口に出した。
土方は「あ?あぁ。」と曖昧な返事を出した。
「スナックの女らしいんだがな。仕事に訛りが出ちまって仕方ねェ…。」
「今頃ストーカーしてボコボコにされているのでしょうね。」
土方は容易に想像でき、頭を振った。
流石は副長。
たかが見回りでも気を抜く事はないのだった。(お前絶対仕事なめてるだろ)
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!