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盤上破乱
第弐頁


「なんで沖田隊長先輩と同じ空間にいなければならないのですか。」


 修羅が少し離れて言った。


 沖田はニヤニヤしながら


「なんでぃ。後ずさりやがって。」


「いえ。いわゆる、拒否反応です。」


「拒否反応?上司に向かってなんて言うこと言うんでぃ。」


「沖田隊長先輩のいえたことですか。」


 修羅はまた茶をすすって湯飲みを縁側においた。


 沖田はふわりと辺りを見渡した。


「そういえば圭と亮翼はどうしたんでぃ。いつもいつも五月蠅ぇってのに。」


 修羅は「ああ。」と一言言うと、ふと顔を上げて


「出張ですよ。ほら。攘夷志士の、あの。」


「ああ。そういやぁそうでしたねぃ。すっかり忘れていやした。」


「隊長とあろうお方が何やっているのですか。」


 修羅がさらりと言うとバズーカの発砲音が屯所に響いた。


 横の壁が崩れそうになっている中


「そういえば。で思い出されることですが。」


 修羅が茶をすすって話を切り出す。


 沖田の片眉がふと上がる。


「幽霊騒動があるそうですね。」


 修羅の目が沖田の顔色をうかがう。


「なんでぃ。知ってたんですかぃ。」


 ちっ。と沖田は舌打ちをした。


 修羅は興味のなさそうな顔をすると


「知っていて当然でしょう。その性で何人…」


 と、そこで一つ間を置くと


「寝込んだんです。」


 修羅の顔に影が宿る。


 口端が少し上がっている。


 楽しんでいるのか不安なのか突発的なS精神なのかはっきりとしない表情だった。


 沖田はさらにS顔で


「なんでぃ。恐いんですかぃ?」


 と問うた。


 修羅はかなり近くまで迫らせていた顔を遠ざけて呆れながら


「そんな。でも






























存在しますよ。」


 修羅の一言を最期に空気が静まりかえる。


 沖田はふと笑って


「冗談言うんじゃねぇや。」


 と言い、その場を後にした。


 修羅は誰もいない縁側でぽつりと


「そんな。冗談なんて。」


 つぶやいた。


 そう言い切れる理由は、知っている人は知っているが「モノ●怪」の薬売●に幼少期育てられたからである。


 よく分からない人は「モノ●怪」を見てください。


 



























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