(ボクは世界を愛していたと思う、確かに) .終わる世界に向けて. 出会い頭に何時もの言葉を発した君を変態と罵りながら、どこからともなく現れた魔王様と格闘女王様の追いかけっこを見送って、そのうち彼がこっちに向かって妃になれとか言い出すからそれにうんざりしながら走り出す。 そういうとき君は彼にコイツは俺の獲物だとか言って喧嘩をふっかけたり、おかげで魔王の味方の格闘女王様まで敵に回すことになって、いつの間にか君の標的が彼女にずれてるからその内に魔王様が言い寄ってきたり。 すると今度は格闘女王の標的がこっちになったりでもう何がなんだかわからなくなるんだけどさ。 するとこのやり取りに君が厭きて逃げようとするのを魔王さまが強引に引き止めるんだ。 それに吠えるように文句を言ってだけど一蹴されて悔しげに君が眉をひそめるのを、女ふたりで笑って、見送ったりして。 そんな。 そんな何気無いやり取りが、ボクにとっては何よりの幸せでした。 年齢も性別も生き方も何もかもがバラバラだったボクたちが、ただ馬鹿みたいにふざけあっている時だけは、確かに同じでした。 傍若無人な魔王も、気難しい格闘女王も、無愛想な闇の魔導師も、ただ、無知な子供でしかなかったボクも。 ただ、運命なんて知らないで脆い綺麗事を抱えていただけのボクだった、けれど。 それが世界の全てでした。 ボクの世界の全てでした。 (出来ることなら) (取り戻したい) ぼくらはただ純粋に世界を愛していたんだ。それは綺麗事なんかではなく、自分勝手なわけでもなく。本当に、それが世界の全てだったから。 守るべき世界の全てだったんです。 −−−−−−−− ← −−−−−−−− 日記ログでアルル独白多分真魔導 ‐‐‐‐‐‐‐‐ シェアルをかこうと思ったのだが気付いたらARSS。 |