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■にゃんこ日和



祖父に連絡を一応とるべきなのか…携帯電話を片手に考えあぐねる。


『あの…お話を聞いてもらえますか?』

怖ず怖ずとソイツ,なつめこは俺を上目遣いで見つめてきた。


『……何?』

とりあえず,言い分だけでも聞いてみるか。

携帯電話を畳に置き,相手と向き合った。


『あの,実は…ワタクシなつめこは,化猫の雄なのです』

『…………』

猫耳をピョコンとさせて至極真面目に,言われた。

無意識に携帯電話のボタンを俺は押す。電話の相手は 勿論,祖父。通報はそれから祖父にやって貰おう。こんな変な奴とこれ以上,関わりたくない。


『本当に化猫なんです!!』
『………』

『化猫は全国に何匹もいます!!』

『………』

『変化して人間社会に溶け込んだり,私みたいに隠れ住んだりします』

呼び出し音はするが,祖父はなかなか出てくれない。










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