弓凛
学校では良い子で過ごし、周りの大人への対応も素晴らしい。
敵である衛宮士郎へも、実の妹でもある桜へも、向けるもの。
「・・・凛は愛想笑いが上手だな」
小さく呟いた筈の言葉なのに、隣にいる凜にはしっかり聞こえてしまったらしい。
「なんですって?」
「二度は言わないさ」
すると凛は額に手をやり、悩ましいことでもあるのかのように、溜め息を一つ吐いた。
「・・・聞こえてたわよ。
それを褒められた所で嬉かないけど、なんでそう思ったのかな、って」
凛は少しむすっ、とした表情だった。
その表情は年相応の少女のもので、思わず口元が綻ぶ。
「いや・・・凛の純粋な笑顔を知れる、というのは、中々にレアなものだ、と思ったんでね」
「それってどういう・・・」
「愛想笑いで私に接せられると、少々寂しさを感じるな、と思っただけさ」
つい、ぽろりと零れたのは、自分の本音。
気付いたときには凛の顔が赤く、そして何てことを口走ったのだろう、と自分の顔も熱くなるのを感じた。
「な、なんでそんな恥ずかしいこと、素面で言えるのよっ・・・!」
「・・・すまない、今のは意識して言っていなかった」
「とんだ不意打ちじゃない!」
「顔が真っ赤だぞ、凛」
「・・・あなたもね、アーチャー」
愛想笑いが上手
(つまり愛想笑いではない笑みを多く見たことがある程、私は嬉しいのだ)
弓凛はアーチャーが天然だと美味しいですねmgmg。
凛ちゃんは常識人だけど、アーチャーに言われる言葉には弱いといい。
お題提供元:淑女「http://hp.xxxxxxx.jp/uthu/」
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