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「決めた、私、告白しようと思う」
「えっ」
「はぁ?」
「相変わらず無謀だね、なまえは」

みんなの反応がひどすぎる!だってもう私無理なんだもん、偽彼女なんてつらすぎる。でも告白したら間違いなく今のままの関係ではいられないよね…でもルシウス先輩を騙しているみたいで私も辛いんだもん今の状況は。告白して関係は変わっても話しかけられるようになったわけだしまた一から頑張ってみようと思う。

「だから応援してね!」
「ほんとにそれでいいのかよ?」
「うーん……私なりに悩んだんだから、きっといいの!」

鏡を覗いて髪型を整えながら、シリウスにそう答えるとやれやれと両手をあげられた。なによそれ、ひどい!髪をふわふわに巻いてスプレーで固めたあと杖で輝く魔法をかける。今日は私がルシウス先輩の偽彼女を辞める特別な日になるの、いつもよりお洒落しなくちゃだよね。

どんなシチュエーションで告白しようか、なんて伝えようか、色々考えながら朝食に向かっていると前からレギュラスがやって来た。珍しく向こうも一人。よっ、と手を挙げるとこちらに気付いて小さく笑う可愛い弟分。

「おはよ。久しぶりだね」
「おはようございます」
「ルシウス先輩って一度別れた女の子と付き合わないとか、そういう人かな?」
「…さあ、節操ない人ですからね、そんなことないと思いますけど…どうかしたんですか?」

首を傾げるレギュラス。でも最大の問題は私がグリフィンドールなことなんだよね。お話しすらできない関係に戻ってしまったらどうしよう…それを思うと胸が重くなる。

「いや、あの、別れるかもしれない」
「え?」
「あ、これ誰にも言わないでね」
「ど、どういうことですか?だってなまえ先輩はずっとルシウス先輩のこと好きだったじゃないですか」
「うーん、まぁそうなんだけど…色々ね。別れたらもう付き合えないかな?」
「よく言ってる意味が…」
「また今度詳しく話すね!じゃっ」

混乱するレギュラスに全てを話せないのはもどかしいけれど、ルシウス先輩のためにも変なことを言うわけにはいかない。だから特に用事があるわけでもないけれどレギュラスに笑顔でバイバイした。ちゃんと笑えてるのかな、今日の私。ルシウス先輩が隣からいなくなっても今まで通り笑えるのかな。





あきゅろす。
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