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TOV短編
RaY♀※(匿名様リク)

「ユーリちゃん」

「!」


背中にぺたりと触れたおっさんの胸。

いつもはあったかくて安心すると言えなくも無いその胸が、酷く恐ろしいものに感じる。

何故なら、俺の目の前に回された手に、不吉な細長い布を持っているから。


「…何だよ」

「んー?えっちしたいなぁって」

「そりゃ解る、当たってるし。…そうじゃ無くてな」

「これと、ハメ撮りと、どっちが良い?あ、どっちもって手も有るね」

「………」


おっさんは狡い。

どっちが良い、なんて訊くけど、どうせオレに選択権なんか無いんだ。

例の布が段々、オレの目に近付いて来る。

オレの目を、覆う。


「じゃ、今日は目隠しね」


真っ黒な視界の中で、



おっさんが笑ったの、見えた気がした。













厄介な性癖持ちやがって













ひゅ、短く息が洩れる。

何も見えない、不安ばかりを煽る視界。

全裸に剥かれた躰を、おっさんのごつい手が時たま撫でて行く。

わざとフェザータッチで、しっかりとは触らない。


「…おっさん、なぁ…っ」

「上官に向かっておっさんとは。厳しい躾が必要だな、ローウェル」

「っ!」

「なーんて。ウソウソ冗談、ユーリちゃんてばビビっちゃってかわいー」

「や、ゃっ…んん」


オレが何も見えないからってやりたい放題しやがって。

たまにシュヴァーンぶるし、いきなり…その、乳首摘まむし、舐めるし。

別に手が縛られてるとかじゃ無いから、目隠し取ろうと思えば取れる、けど。


「…取って、って言わないね」

「ん…っ」

「こういうの好き?何されるかも、本当に相手が俺かも解んない状態で、えっちな事されるの。好き?」

「…!ちが、」

「うん、違うよね、ごめんね。ちょっと苛めたくなった」


…取ろうとしないのも、取れって言わないのも。

あんたが好きだからだ。

あんたは飄々としてる様で、いつも不安ばっか抱えてるから。

オレがあんたの望みを蹴飛ばすかどうかで、オレの好意を確認してるんだろ?

ならオレは、受け入れる。

あんたが不安にならない様に、あんたが信じてくれる様に。

あんたが、好きだから。


「わ、っ…、」

「ねぇユーリ、自分で脚持ってよ。思いっ切り広げて見せて」


両の太股に掌を感じて、力が隠ったと思えば、大きく広げられる。

露になったそこに、視線を痛いくらい感じる、…気がする。

本当は見られて無いかも知れないのに、見られてる感覚がして、むずむずして。


「…溢れてる」

「!」

「恥ずかしい?凄いよココ、おもらししたみたい」

「…っ、言うなよ、そういう事」

「言えばもっと恥ずかしくなって、もっと可愛い反応するでしょ」

「悪趣味っ…、ん、っあ」

「ほら、凄い音。えっちね、ユーリは」


いきなり突っ込まれた指、多分3本。

それだけ急に挿入れば痛くもなりそうなもんなのに、オレは痛みなんかちっとも感じない。

日頃の行い、…って言うのも嫌だけど、多分そうだろうな。

定期的にこうなるおっさん相手にしてれば、馴れもする。


「ほら、脚持って。それとも自分で馴らす?俺的にはそっちもオイシイけど」

「ぁ、んっ、…ふ…っぅ」

「いい子ね」


自分の両膝を抱えて、其処を馴らすおっさんに向かって大開脚。

遠慮無く動く指に、手の力が抜けるけど、意地で離さない。

面倒臭い思考回路の恋人持つと気苦労が絶えない、マジで。


「…ユーリは、俺じゃ無くても、気持ち良くなっちゃう?」


…直ぐこういう事言うから、ホント面倒臭い。

あんたの変態趣味に付き合う為に、オレがどんなに努力してるかとか、考えないのか。

こんな事、あんたの為じゃ無きゃやらないのに。


「…あんたじゃ、無かったら…、解るよ」

「ユーリ」

「あんたの手とか、唇とか、…アレだって。あんただって解る、オレはあんたしか知らないんだから」

「ユーリ…」

「信じろよ、ちょっとは」

「………」


無理だとは思う。

あんたは普通の人間とは全く違う生き方をして来たんだ、精神的にちょっとおかしいのは仕方無いんだ。

そんなあんたに普通の人間と同じ感覚を持てって言っても、無理だって。

でも、それでもだ。


「…信じさせてやるから」


膝を支えていた片手を、ナカを探るおっさんの手に添えて。

少し力を込めて、抜かせた。

質量を失ったそこに、改めて自分の指を、宛てて。


「ほら、自分で広げて、自分で馴らすよ。次は何すれば良いんだ?」


暗いままの視界じゃ、あんたの顔は見えないけど。

凄く嬉しそうに笑ってんだろう、想像付く。




「ユーリ、大好きよ」





あんたの気持ちは解ってる。



オレの気持ちも、そろそろ解ってくれよ。













その為なら、何だってやるからさ













(ユーリ、ユーリ!今日はコスえっちしよ?ジュディスちゃんがウェイトレス服貸してくれたから)
(…あぁすみませんお客様、お水を溢してしまいました…ってか?)
(拭いて綺麗にして頂戴、可愛いウェイトレスさん!)

(いつになったらあんたは、オレを)
(…信じて、くれんのかな)












――――――――

匿名様リクエスト、フェチなおっさんの為に頑張るユーリちゃんで裏、です。
…フェチっていうか…病んでるだけになっちゃったorz
女体化も特に表記無いし…ね…orz←
長らくお待たせ致しました!
リクに沿って無いだろ書き直せ!等ございましたらご連絡下さいませ^^;

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