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TOV短編
RaY♀(カピ様リク)
学パロ。

――――――――













ざわざわと騒がしい夏休みの駅前。

強い陽射しにも負けずに、手を繋ぎ腕を組み街を歩く恋人達。

くそぅ羨ましい、俺だって。


「…遅いなぁユーリ」


時計と駅の出口を交互に見遣り、思わず溜め息が出る。

待ち合わせの時刻は30分前に過ぎた。

最初は、まぁ遅れる事も有るよねーくらいにしか思って無かったけど、此処まで遅いと心配になる。

でもメールとかすると不機嫌だから催促してるみたいに取られちゃったりして…とか考えて連絡も出来ない。

ああっ、俺はどうすれば、


「よ」

「いて」


頭にちょっとした衝撃。

同時に聴こえた聴き慣れた声に、不安が一気に霧散した。

叩かれた痛みなんて全く感じない。


「おっそーいユーリ!何やって……た、の」



振り返った先に居たのは、初めて見る私服の恋人でした。













うわ、超惚れ直す













「かわいい」

「そうか?サンキュ」

「かわいい、マジかわいい、超かわいいホントかわいい」

「…おい」

「かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわ」

「しつこい」

「すみません」


あまりの衝撃に他の言葉を忘れちゃった。

今日のユーリは髪をサイドテールにして、キャスケット被ってる。

黒のシャツに白のネクタイとサスペンダー、グレー地にチェック柄のショートパンツ、すらりと長い脚には黒のニーハイ。

サスペンダーに3つ缶バッジが付いてて、モノトーンの中にもちょっとした華やかさが。

駄目だ、しつこいって言われたけどやっぱり言っちゃう。


「かわいい、ユーリ」

「……、ホント恥ずかしい奴だな、あんた」


また言って、怒られちゃうかなぁなんて思ったけど、ユーリは怒らなかった。

っていうか照れてるね、マジかわいい。

いつもは制服姿しか見られないから超新鮮、俺とのデートの為にこんなに一生懸命お洒落して来てくれたなんて。


「惜しむらくはスカートじゃ無い事と、えっちな谷間が拝めない事かしらね」


男勝りなユーリをあんまり“女の子”として褒めると反発されちゃうから、ちょっとだけ冗談も混ぜて。

そうしたら、恥ずかしそうにしてたユーリが笑ってくれた。

いつもの、不敵で妖艶な笑顔。

うん、調子戻った?


「やっぱりそこかよ。あいつら大正解だな」

「あいつら?」

「今日のコーデはフレン&ジュディプレゼンツ。おっさんが暴走するから露出はやめなさいってさ」

「えー何それ!?あの子らおっさんを何だと思ってんのよ!」

「教え子に手を出した変態物理教師」

「…仰る通りでございます」


露出が無いのはちょっとだけ残念だけど…、あの子ら俺の好み良く解ってるじゃない。

サスペンダーって良いよね、ユーリみたいな巨乳の娘が着けるとよりおっぱい強調して、スッゴい視界に優しい。

あのネクタイも、致す時に縛りや目隠しに使えるとか、いやごにょごにょ。


「ほら、行こうぜ変態教師」


変態的な考えに走ってたから、内心かなりギクリとした。

それを悟られない様に平静を装って。


「ユーリ、手ぇ繋ご」

「は?やだよ暑苦しい」

「じゃあ腕で良いや、組も」

「もっと暑いだろ。却下」

「…けち」

「拗ねても可愛くねぇぞ。何だよ、周りに当てられてんのか?…しょーがねぇおっさんだな」


ぷいって俺に背を向けて、ユーリは目的に向かって歩き出す。

俺はそれを追わずに突っ立ったまま、ユーリの背中を見てた。

暫く歩いたユーリが立ち止まって、また暫くしたら振り返って。

ちょいちょい、

手招き、された。



「…っユーリ、大好き!」


「はいはい。…あー暑、手汗凄いなあんた」


「うん、興奮してるから。ユーリは耳真っ赤ね?」


「……うっせ」




じりじり焼かれる様な陽射しの中。






俺達も、羨まれる恋人達に仲間入りしたのでした。













俺達のラブファイア、太陽よりも熱く熱く!













(ユーリ、俺様今めっちゃ幸せ)
(喩え今から向かう場所が…ケーキバイキングだとしても)

(ユーリが喜んでくれるなら)

(…俺は、幸せ、……だよ、うん)













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カピ様リクエスト、RaY♀です。
特にシチュエーションの指定が無かったので、勝手に学パロにしてしまいました^^;
本編設定にしろやゴルァ!とか有りましたら仰って下さい!
ユーリの私服は私が痩せたら着たいと思ってるもの。←
いつか着られる日は来るのか。←

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あきゅろす。
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