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王都にある簡易のベンチしかないような公園で男の子が、友達がつくれないと泣いていた。
胸が痛くて苦しい、と男の子はどうして良いか分からずに立ち尽くしていた。

それは己にとってはどれほどの痛み、苦しみに値するのだろうかとナタリアは思った。
三大欲求はいつだって満たされている。寝る時間だって慣れれば四時間でも構わない身体に己はなっている。
では職務か。確かに国民の最善を考えて行動し、また行動を制限していくことは慎重でとても気をつかう。
人々が苦しんで生活をしていると思うと、とても心が痛い。
でもきっとその痛みとはまた違うのであろう。


男の子と視線を合わせながら少しの間考えてナタリアは、まあと呟いた。


「その気持ちは私が、恋人や友達と喧嘩をしてしまった時と似ているものかもしれませんわ」


今時の女の子はそんな悩みしか持っていないのね、と男の子の隣にいた母親にナタリアはため息をつかれた。


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なっちゃんの恋人って誰でしょう。長距離恋愛だったらおいしい。

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あきゅろす。
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