「寒いですね、大丈夫ですか」
ナタリアの事を気にかけたギンジは自分のしていたマフラーをナタリアに掛け、鼻先までマフラーで埋もれさせているナタリアをみてフフッと笑った。
「初日の出が見たいならちゃんと温かい格好をしないと駄目ですよ」
高台にて暗闇の空を見据えていた瞳がナタリアを捉えて笑みを深くする。
冷えた頬にギンジの指先が触れて少しだけ胸が疼いた。
「女の子としての見栄は捨てられませんわ」
ナタリアがふて腐れた声で返すと、ギンジは怒るでもなくまた白い息を吐き出し笑う。
「それは、おいらがナタリアさんの体調管理も任されてるってことにもなりますね」
おいらの為ですもんね温めますよ、と手をひくギンジにナタリアは嬉しくなって笑みを返した。
end
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身を任せてください。
「女の子」一人ならこの手で守ります。
きっとギンジはモフモフモッズ。