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その2




立海大プールの一端に、デッキブラシを片手に何やら話し込んでいる男女4名。






仁「なんで俺がこんな目に」


丸「赤也が早くトランプ片付けねぇからこうなったんだ」


赤「なんで俺責められてるんスか、勝手に俺に押し付けたくせに」


夢「赤也君がトロから!」


赤「もとはといえば夢子先輩が、もうすぐ部活始まるってのにトランプやろうって言い出したのが悪いんスよ」


丸「真田も真田だよな、トランプやってたくらいで“部活始まる寸前に札遊びをやってるとはたるんどる”だなんてよ」


仁「つーかこんな寒い時期にプール清掃やらせる真田は馬鹿じゃな、馬鹿」


夢「あ!いーっちゃおいっちゃーお!さーなだ君にいっちゃーお!」


丸「言っちゃ悪いけどお前すっげえ阿呆っぽいぜぃ」


赤「ふざけてないでさっさとやりましょうよ」


丸「だりぃ」


仁「寒い」


夢「めんどー」


赤「先輩たちってやっぱり世界は自分中心に回ってるんスね」


夢「もー、なら世界を赤也君中心で回していいから掃除やっといてよ」


赤「全然意味分かんないッス」


丸「つーかお前たまには水に関わっとかねぇと頭のワカメがしなびちまうぞ」


仁「そーじゃ、そーじゃ」


夢「しなしな〜」


赤「先輩たちって自己中心的な上にデリカシーってもんを知らないッスよね」


仁「つかプール清掃ってどうやってやるんじゃ?」


夢「プールを綺麗にすればいいんだよ!」


赤「自信満々なとこ悪いけど、それ全然説明になってないッスよ」


丸「長いホースで水ぶっかけながらブラシでこすってけばいいんだろぃ?」


仁「ほー、なら俺ホースやるぜよ」


夢「私もホースがいい!」


丸「俺もー」


夢「なら赤也君デッキブラシやってね!」


赤「えっと、つまりそれは先輩たちは俺の腰がどうなってもいいって事を言ってんスね」














夢「わーい、ホースホース!」


丸「結局夢子がホースかよ」


仁「夢子は何考えとるか分からんからジャンケンで勝てん」


赤「なんで俺ジャンケンさえ参加させてもらえなかったんスかね」


丸「つーか水のないプールん中入ったの初めてかも」


赤「もはや聞いてねーし」


夢「さぁさぁ、水行くよー!そぉーれ!」


仁「あー、かったるいのぅ」


赤「手ぇ動かしてくださいよ、仁王先輩」


夢「それそれー!…あ!」


…ブシャー!


赤「……」(←ぶっかかった)


丸「っぶぐ」


仁「…ふは」


夢「あ、あれ?赤也君、ごめんねー!」


赤「……、…っ先輩、あんまり暴れないでくだ、さい」


丸「なんか赤也震えてんな」


仁「怒りと寒さから来るもんじゃとみた」


夢「わぁ、赤也君びしょ濡れだから髪の毛がしなってる!」


丸「ワカメって水に浸かると膨張すんじゃねーの?」


仁「なんでしなっちょるんじゃろな」


夢「不思議だねー」


赤「全然不思議じゃねーし、髪の毛だし」


夢「気を取り直してもっかい水まきするからね、行くよー!」


ビュッ…、


丸「うおっ」


仁「ちょ、夢子暴れなさんな」


びしゃっビュンビュン!

…ビシャ!



夢「あ!」


丸「あ」


仁「あー…」


赤「………」←盛大にかかった


夢「ごめんね赤也くーん!」


赤「もう俺水やるんで夢子先輩は大人しくブラシやっててください」










赤「……さむ」(←プールの上から水まき中)


夢「みてみてブンちゃん、ブラシ使って…ほら!魔女の宅○便!」


丸「俺、魔女の宅○便よりト○ロのが好きだし」


仁「千と千○の神隠しじゃろ」


夢「全部面白いよねー!」


赤「ちょっと先輩たち全然手ぇ動いてないんスけど、真面目にやってくださいよ」


夢「久々に見たくなってきた」


仁「俺ん家にDVDあるぜよ、姉貴のじゃけど」


丸「お、なら今度仁王ん家でDVD鑑賞しようぜぃ」


赤「シカトっスか」


丸「つか今から見ねぇ?」


夢「みたいみたい!」


仁「そうじゃなー、んじゃ帰るとするかの」


赤「まてまてまて、何勝手な事言っちゃってんスか」


仁「プールピカピカになったし、もうええよ」


赤「ピカピカさのカケラもないっスけどね」


夢「私たち頑張ったからきっと真田君も許してくれるよ!」


赤「頑張ってたの俺だけじゃないッスか」


丸「細かい事は気にすんなよぃ」


夢「そうそう、細かい事気にしてるとハゲるよー」


仁「ハゲてもワカメじゃから水に濡らせば生えてくるぜよ」


赤「ワカメじゃねー」


夢「そっか、すごいね!」


赤「納得すんなバカ」


丸「じゃ、行こうぜぃ」


赤「ちょ、本気で清掃しない気ッスか?」


夢「だってもう掃除終わったし」


仁「そんな掃除したいんか赤也は」


赤「んなわけねーっしょ」


丸「つか仁王ん家で何見んの?」


夢「私ドラ○もんが見たい!」


丸「おー、ドラ○もんな」


仁「あるぜよ映画、恐竜のやつ」


夢「じゃあそれ見よー!」


赤「……魔女の宅○便じゃなかったのかよ…(つーか副部長に怒られても知らねぇぞ)」





仁「赤也ー」


赤「あん?」


夢「早くおいでよー」


丸「何してんだよぃ、置いてくぞ」


赤「…、俺も行っていいんスか」


夢「もち!」


丸「当たり前だろぃ」


仁「赤也がいないとイジる相手がいなくなるからのぅ」


赤「イジんな」













プリガムレッドお姫様
(今日も仲良し、)


 



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