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その16





ブ「なあ、桃太郎ってどんな話だったっけ」


赤「は?」


夢「そういえばどんなお話だったっけ…」


仁「俺は知らん」


赤「や、なんで知らないんスか」


ブ「なんだよ赤也は知ってんのかよぃ」


赤「普通知ってますよ」


仁「なら聞かせてみんしゃい」


夢「うんうん、聞かせて!」


赤「…昔々ある所におじいさんとおばあさんがおりました」


ブ「なるほど、分からねえ」


赤「そりゃまだ話始めたばっかッスから」


夢「続きは続きは?」


赤「…おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」


ブ「いやぁ思い出せねえ。つか腹減った」


赤「…おばあさんが川で洗濯をしていると、どんぶらこっこどんぶらこっこと桃が流れてきました」


夢「あ、私飴持ってるからあげるよブンちゃん」


赤「……桃を持ち帰ったおばあさんは、早速ナタで桃を真っ二つに切り落とします。すると中から…」


仁「はて桃太郎…どうもシンデレラと混ざるのう。あぁ夢子俺にも飴くれ」


赤「聞く気無いッスよね。つかシンデレラと桃太郎って混ざり合えないほど話違くね」


夢「なんだか結局どんな話なのか分からなかったねえ」


仁「じゃなー」


ブ「ったく赤也、知ったかぶりやがって」


赤「一生懸命話してんのに先輩たちが聞こうとしないからッスよ」


夢「じゃあ実際やってみたらいいんじゃないかな!」


赤「は?」


ブ「あー、それのが分かりやすいかもな」


夢「だよね!」


赤「は…?え、ちょ、実際って…劇とかするんスか?」


夢「うん!」


赤「は、はあ…」


仁「まずは配役じゃな」


夢「じゃあね、ニオはカボチャの馬車の運転手ね!


赤「アンタもシンデレラと混ざってるパターンか


夢「そんなの知ってるよー。ほんのギャグだよ、ギャグ!」


赤「夢子先輩のは本気なんだか冗談なんだか分かんねッスよ」


ブ「とりあえず誰がいればいいんだ?」


仁「桃太郎じゃろー」


赤「あと、ジジババと犬と猿とキジと…鬼か」


ブ「足りねえなぁ」


夢「じゃあ、おじいさんが柳くんで、おばあさんが柳生くんでいいんじゃない?」


仁「ぶっは超合ってるぜよ」


夢「私が犬でブンちゃんが猿でニオがキジ!」


赤「…桃太郎、俺ッスか?」


夢「あっううん、赤也くんは石で!」


赤「なんだそれ」


ブ「赤也、石って超難しい重大な役なんだぜ」


仁「ただ黙ってジッとそこに居る…。うわ超退屈そう俺には無理じゃ」


赤「ああもうつまりスッゲェ退屈で嫌な役なんスよね」


仁「それは違うぜよ。俺には出来んが赤也ならやれる、赤也のための特別な役なんじゃ」


赤「もう勝手にしてください…」


夢「桃太郎は真田君がいいと思うんだ!」


仁「それは…すっごいむさ苦しい桃太郎になりそうじゃ」

ブ「きびだんご100個もらったってお供したくねぇな」


夢「で、ジャッカル君は…、…えっと……、木かな」


赤「ジャッカル先輩泣きますよ」


ブ「アイツ黒いしデカいからぜってー似合う!」


仁「頭にお花咲かせちゃろうな」


赤「……で、肝心の鬼は?」


夢「あっそれはもう
幸村くんでしょ!」


赤「えっ…」


ブ「ゆ、幸村くんか…」


仁「なんか強そうじゃのう」


夢「でもピッタリだと思う!」


ブ「まぁ確かにな。みんなも恐れてるわけだし」


夢「で、でも私たち戦えるかなぁ」


仁「大丈夫じゃろ。いざとなったら真田に全部戦わせればええんじゃ」


ブ「うっわ!真田のやつぜってーイチコロだろぃ!」


夢「そ、そうだよね!真田くんが瀕死状態になっちゃった時には私たちだけで逃げればいいんだしね!」


赤「ちょ、先輩たちそんな大声で大丈夫ッスか?真田副部長に聞こえたりしたら…」


ブ「さすがの真田も幸村くんには適わねえだろうな。ハハッ」


仁「真田のやつもたいした事なかー……お、」


夢「どうしたの?」


赤「…?俺の顔になんかついてるッスか?」


仁「……あ、あー、俺、ちっと用事思い出したナリ」


ブ「俺も…」


夢「…?…ぁ」


赤「なんスか急に」


夢「私もちょっと予定あったんだった!サイナラ!」


赤「は!?なんなんスか急に…」


ポンッ


赤「…は?誰だよ肩に手なんか置くや、つ………」
















プリガムレッドお姫様
(…う、わ!真田副部長もしかして聞こえ…?えっ、これは俺が言ったんじゃなくて丸井先輩たちが……っ戻ってきてくださいよ三人共!!)


 



あきゅろす。
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