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その14



立海大男子テニスコート、暇を持て余した若者4名がたむろしています。




ブ「なんか暇すぎね?」


赤「暇ッス」


夢「暇だねえ」


仁「暇じゃ」


ブ「つかテスト週間で部活もないのになんで俺らコートに集まってんの?アホなの?」


夢「アホじゃないよ!今日からテスト週間っていう事忘れちゃってただけだよ」


赤「それをアホっていうんスよ、夢子先輩」


仁「赤也、お前さんなんか面白い事してみんしゃい」


赤「は?え、え?」


ブ「まったくお前、先輩の退屈を紛らわす事も出来ねえのかよ」


赤「無茶ぶりすぎるッスよ」


ぴゅうっ


仁「う、春に近付いてきたとはいえやっぱり寒いのう…」


夢「でもせっかく来たのに帰るっていうのもなんか寂しいよねっ」


ブ「確かになー」


赤「…え、そッスか?」


夢「よしみんな、ゲームやろゲーム!」


仁「ゲーム?」


赤「ほんと夢子先輩って言う事突発的ッスよね」


ブ「なんのゲームだよぃ?」


夢「古今東西!」


赤「へ、なんスかそれ」


ブ「赤也お前知らねーのかよぃ」


仁「ぷぷっ、遅れとるのう」


赤「古今東西を知らない、今これを読んでくださってる読者様に全力で謝った方がいいッスよ」


仁「別に読者様に言ったわけじゃなか。ゲーマーなお前さんが知らんだなんてまったくもってダメダメだなっつー事を言ったまでじゃ」


赤「そういうゲームとは訳が違うじゃないッスか!」


夢「古今東西っていうのは、お題にそってモノを言ってくゲームだよ!」


赤「は?」


ブ「例えばお題が“海のもの”だったら“ワカメ”とかな」


仁「髪型だったら“癖っ毛”とかな」


赤「なんかシャクに触る気がするんスけど俺の気のせいッスかね」


夢「気のせいじゃないよ赤也くん!」


赤「そーかよやっぱりかよ」


夢「ピーマン!」


赤「いきなり始まったー」


夢「次ブンちゃんねっ」


ブ「は…?なに、トマト?」


夢「ぶぶーっ、トマトは緑じゃありません!」


赤「お題みどりの物だったんスか」


夢「じゃあもう一回ね。きゅうり!」


ブ「あー…、あ、スイカ」


仁「レタス」


赤「カメ」


夢「スイカ!」


ブ「俺言ったぜぃ」


赤「つか今出たばっかッスよ」


夢「…の、皮!」


仁「無理やり繋げおった」


赤「しかもスイカって皮以外みどりん所ねーし」


夢「はいはいっ、次ニオだよ!」


仁「じゃ、イチゴのへた」


赤「え、何それありかよ」


仁「だってみどりじゃろ」


赤「…トマトのへた」


ブ「みかんのへた」


夢「りんごのへた!」


ブ「りんごの……へた…?」


赤「どこの部分がへたなんスかね」


夢「そう言えばどこなんだろう」


赤「自分で言っといて分かってないんスか」


仁「トマトにもみかんにもイチゴにもへたっつーもんがあるんじゃからりんごにだってあるじゃろ多分」


赤「どこの部分スか?」


仁「そんな事は知らん」


ブ「柳なら知ってっかも」


夢「おお!データマンだもんね」


赤「りんごのデータなんて持ってるんスかね…」


仁「早速参謀んとこ行ってみるぜよ」


赤「や、もう帰ってテスト勉強しましょうって」


ブ「ちょうど暇だったわけだしな、行ってみようぜぃ」


夢「柳くん家しってるよ私!」


赤「え、俺の話聞いてます?」


仁「よし、んじゃあ夢子のあとについていくナリ」


ブ「りょーかい」


夢「いざいざ柳くん家へ参らん!」


赤「全然聞いてねーよ」


仁「ついでに勉強も教えてもらおうかのう」


ブ「あと高い菓子もご馳走されようぜ」


夢「うわあ楽しみ!」


赤「(柳先輩、絶対迷惑だろーな…)」













プリガムレッドお姫様
(ちなみに林檎にへたはある)

 



あきゅろす。
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