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その13




赤「おあー!雪!超つもってるッスよ!」




仁王宅、窓の外を興奮気味に見つめるワカメ頭君の声を合図に、その場にいた全員が窓の外に目を向けます。




夢「え、本当だ!いつの間に!」


ブ「まぁ、朝から降ってたしな」


仁「お陰で俺、寒い…」


赤「うわ、冷めてる二人とも」


ブ「お前がガキなだけだろぃ、まったく中学生にもなってたかが雪くらいでよ」


赤「や、普通の中学生なら超喜ぶ所ッスよこの状況」


夢「雪合戦したくなっちゃった」


仁「雪合戦…じゃと…?」


赤「うわ、超面倒くさそーな顔してるし仁王先輩」


ブ「仁王の場合面倒っつーか寒いからってだけだろ」


仁「どっちもじゃ」


夢「えー、やろうよー」


赤「そッスよ、せっかくの雪なんだし」


ブ「2人でやってこいよ」


仁「そうじゃそうじゃ」


夢「つまんないつまんなーい!」


赤「どうせなら大勢でやった方が楽しいッスよ」


夢「そうだよ、赤也君と二人でやってもつまんないよ!」


赤「………」


ブ「大体こんなさみぃ中出てったら確実に凍え死ぬって」


仁「家の中でさえこんなに寒いんに」


夢「遊ぼうよー」


赤「遊びましょうよー」


ブ「俺にはコタツん中で蜜柑を食べるっていう使命があるんだよぃ」


赤「……そんな事ばっかやってるからどんどん体重が増えゴンッ!


赤「………」


ブ「とにかく、俺はコタツで蜜柑食ってテレビでも見る」


夢「えー…」


ブ「えーじゃねえ。ほれ、夢子も俺ん隣来てコタツ入ろうぜ」


夢「やだ!」


ブ「うわ即答ショックー」


夢「赤也君、ブンちゃんの蜜柑食べちゃお!そうすればやる事なくなって雪合戦やってくれるんじゃないかな」


ブ「そんな事したらぶっ飛ばすぞ赤也」


赤「なんで俺ー」


夢「じゃ、蜜柑食べとくから赤也君ブンちゃんのパンチに頑張って耐えるんだよ」

 
赤「まじまじまじ待ってください夢子先輩ほんと」


夢「だって…」
 

仁「あー分かった分かった」


赤「お、やる気出してくれたんスか仁王先輩」


仁「んなわけないじゃろ」


赤「ですよねー」


仁「ジャンケンで勝った奴のいう事を全員が聞く。これでどうじゃ?」


夢「おおお、いいね!」


ブ「げえ、仁王ぜってぇ負けんなよ」


仁「大丈夫じゃ、俺ジャンケン強いから」


赤「そんじゃあ最初はグー」


『ジャンケン!――………』



























夢「赤也君いっくよー!」


赤「潰してやるぜ!」


ブ「仁王、お前マジない」


仁「寒くて死にそうじゃ」


ブ「ジャンケン強かったんじゃなかったのかよ」


仁「夢子は何考えてるか分からんからジャンケンでは勝てん」


ブ「前も同じような事言ってたよな」


赤「うわ、ちょっと夢子先輩なんスかその反則的にデカい雪だま!」


夢「ふふふ、夢子ちゃん特製スペシャルダイナマイトスノウビッグボールを受けてみよ!」


赤「名前中途半端に長ぇっつーかオイ、たんまたんま!」


夢「待ったなぁーし!」



ぐしゃっ



仁「あ、赤也の奴潰れたみたいじゃよ」


ブ「うわドンマイ」


仁「助けにいかんでええのか」


ブ「いいんじゃねぇの?」


仁「そうじゃな」


赤「よくねえ!」


夢「アタックアタックアターック!」


赤「わぶっ!ちょ、待…!」


夢「待ったなしだよ赤也君!」


仁「…元気じゃのう」


ブ「つーかもう帰りたい」





















プリガムレッドお姫様
(次の日、ワカメ頭君が風邪をひいたのはいうまでもない)



 



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