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その1



部活が始まる30分前、立海大男子テニス部の部室内から4人の男女の声が響きます。







夢「あーあ、暇だ暇だー」


丸「腹へった、なんかくれよぃ」


仁「寒い寒い寒い、ありえん」


赤「先輩たちうるさいッスよ」


丸「ならなんかくれ」


仁「赤也お前、家からストーブ持ってきんしゃい」


夢「あっ、トランプあるよトランプ!ほら、ジャッカル君の鞄の中から大発掘」


赤「先輩たちって本当自己中心的に世界が回ってますよね」


夢「はいじゃあやろう!何する?」


赤「スルーっすか」


丸「俺、ブラックジャックやりたい」


仁「やるならポーカーがええ」


夢「ええー、そんなオジンくさいものやるの?」


仁「お前さん、軽くそれ失礼じゃから」


赤「7並べやりましょうよ、7並べ」


夢「私、ババ抜きしかルール知らないからババ抜きにしよ!」


赤「なら最初から何にするかだなんて聞かないでくださいよ」


丸「ぐだぐだ言ってっと真田来ちまうんじゃねぇ?」


仁「ぷりっ、さっさと配るぜよ」











赤「はい、…どーぞ」


仁「んー、まずまずじゃのぅ」


丸「げ、全然合わねぇ」


赤「ババ来ても顔に出しちゃ駄目ッスよ、すぐバレちまいますから」


夢「うっわババ来たー!!」


赤「はいバレたー」


夢「赤也君のばか!ちっ」


赤「配らせといて文句言うんスか」


丸「おらよ、引け仁王」


仁「あー…、…これじゃ」


夢「どう?」


仁「合ったぜよ」


丸「あー、くそ」


仁「ほら夢子、引きんしゃい」


夢「えっとねー、…これ!」


赤「合いました?」


夢「…合わない!」


仁「はは、残念じゃのー」


夢「あーあ、カードも合わないしババも持っちゃってるし…。責任持って赤也君ババ引いてよね」


赤「だからなんで俺こんな可哀想な扱い受けてんスか」


丸「早く引けよぃ」


赤「…。夢子先輩、俺がババ引いても顔に出したら駄目ッスよ」


夢「わかってるよー、どーんと信じてくれたまえ」


赤「先輩をどーんと信じるほどバカじゃないッスけど、一応信用しとくッス」


丸「結局バカなんじゃん」


ピラッ


夢「…」


赤「…」←引いた


丸「…?引かなかったのか?」


夢「…」


赤「秘密ッスよ、ね、夢子先輩」


夢「秘密ー」


仁「ぶっちゃけババ引いたんじゃろ」


夢「実はというと、ぶっちゃけババ引いてった!」


赤「ぶっちゃけんなバカ」

丸「つーかトランプ飽きた」


赤「早」


仁「そうじゃな、そろそろ飽きてきた頃じゃ」


赤「そろそろって、まだ1ターンも回ってないッスけどね」


夢「もうすぐ真田君も来る事だし、私着替えてこよーっと」


仁「俺も着替えるぜよ」


赤「ちょ、片付けないんスか?」


丸「最後にババ持ってる奴が片付けるのが常識だろぃ?って事でシクヨロ」


赤「え、なんで俺」


夢「シクヨロだよ赤也君!」


仁「シクヨロー」


赤「え、この場合真田副部長が来た頃に着替え終わってない俺が怒られるんじゃ」


夢「じゃ!」


丸「あーあ、腹減った」


仁「あー寒い寒い」



赤「…え、」














プリガムレッドお姫様
(…もう一生先輩達とトランプなんかしねぇ!)
 



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