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刀剣乱舞
鶴丸vs長谷部 ほんのり風味
本丸の朝は賑やかだ
「おはよう!主、良い朝だな!」
ばふ、と音がしそうな勢いで鶴丸が審神者を抱き締める
毎朝
と、言うか
割りと頻繁に、はぐ、とやらをしている
「鶴丸!また、お前は主に馴れ馴れしく抱きつくな!」
咎める声をかけるのは大体長谷部だ。
「何だ。親愛の情で、はぐとか昨今は有るみたいだ。俺が主に、はぐ、するのに問題無いだろう」
にやり、鶴丸が悪戯っぽい笑みで言うのを
べりっと音がする勢いで長谷部が、引き剥がした。
「断り無く抱擁しておいて何を言うか」
主も、気をつけて下さい
長谷部の言葉に主が瞬きをして、頷いた。
その後ろで鶴丸が主を手招く
首を傾げたまま、鶴丸の前まで主が向かえば
再び、ばふっと音を立て抱き締めた
「今度は主から来てくれたからな、文句は無いだろう?」
「あるに決まっているだろうが!」
「何だ、妬きもちは食べれない上に見苦しいぞ。」
羨ましいだろう
子供の様な、やり取りだ。
ばふっ
後ろから長谷部が鶴丸の腕ごと主を抱き締めた
鶴丸が驚いた様に長谷部を見る。
こんな風に主に接触している長谷部は稀だ。
「妬いてない。主に触れる事は俺には緊張を強いられるが」
それは、刀として傷つけまいかと思うからだ。
人の型を得た。
人と同じ様に物を食べ眠り、言葉を話し、情を上辺だけでも知った。
それでも、この体は人では無いのだ。
「主に何かあれば、この身を削り戦うが。
主を生かす為に抱えて逃げる事もあろう。」
躊躇っていられない。
真顔の長谷部に鶴丸が、ふ、と小さく笑う
「その時は、しんがりは任せてくれて良いぞ…
君は機動力で主を抱え逃げるんだ」
「断る。お前が抱えて逃げろ。
俺が先に敵に向かう内に」
2振り共笑顔だ
主に見せない笑顔だが。
「おい」
「お、どうした?国広」
「い、居たのか国広」
さっきから居たんだが、長谷部は主しか見えてない様子だ。
「…呼吸出来てないんじゃないか?」
バッ!
と2振りが同時に主を支えたまま離れた
「ももも、申し訳ありません!」
「すまない、大丈夫か?ほら、吸ってー吐いてーだ。」
背の高い2振りに、ぎゅうきゅうに挟まれては息も出来まい。
今日も朝から本丸は忙しない。


おわり。

ネタ提供
ついった相互様

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