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俺様☆みらくる!
暴走
宵は、俊敏に敵の攻撃を避けて気絶させてゆく。
大の大人が無様に倒れてゆくさまは滑稽で、面白かった。


「一体、何なんだ!」

「トロそうに見えたのに!」

「よ、宵…」


若草が狼狽えながらも、宵を呼ぶ。
宵はニヤリと笑い、無様な格好だなと嘲笑った。
若草は何も答えられなかった。

油川はその会話に、ようやく気づいた。
目の前にいるのは、唯ではなく唯のもうひとつの人格で狂暴な性格の宵であると。




「貴様が…宵か」

『ハッ、今さら気づいたか。おめぇらに生み出された人格の宵だ。唯には耐え難い毎日だったからな』

「だが、意識を変えただけで人格障害ではないと医者は!」

『ああ、理屈はそうだろうな。だが、関係ねーよ。俺様は俺様だ。唯は唯なんだ』

「っ…宵。なぜ助ける?」

『俺様は暴れられたらそれでいい。あとは、唯がやりたいことなだけ。関係ないな!おらよ!』




若草は悔しいのか唇を噛む。
宵に会ったのは、若草が唯を襲った日以来だからだろう。
気まずいかどうかは定かではないが、会いたくなかったろう。




『さぁ、あとはお前だけだ。どうする?』

「クッ…………」




周りは既に伸びていた。
もはや盾はない。

そう思われた。


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あきゅろす。
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