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so sweet
徐々に甘々。





今、シンジ君は僕の部屋にいる。

「今日暇だから渚の部屋行っていい?」

シンジ君からそう言ってくれるなんて珍しいことだった。
だから、そう言われた時、少なからず期待した。
なのに、シンジ君は僕の部屋に着くなり、僕の部屋にあった雑談を読んでいる。
本当に暇潰しに来たようにしか見えない。
代わりに暇を持て余した僕は、耐えきれずシンジ君に話しかけた。

「あのさぁ、僕の部屋にいるんだから、僕の相手をしてくれてもいいんじゃないかな?」
「いや、遠慮しとく」

遠慮と言うけれど、実際は拒否に近い気がする。

「僕、暇なんだよね」
「僕は暇じゃない」
「……」
「あっ」

僕は無言でシンジ君から雑誌を取り上げた。
何も言わない代わりに、顔で不機嫌アピールをしてみる。
でも、雑誌を取り上げられたシンジ君の顔も不機嫌そうだった。

「まだ読んでるんだけど」
「もう雑誌はおしまい。さ、これで暇になったね」
「暇にしたんだろ」
「僕やりたいことがあるんだ。暇ならやってくれるよね?」
「何を?」
「いいから、ベッドに座って」

他にやることもないためか、シンジ君は渋々ながらも立ち上がって、ベッドに座った。

「で、何なの――うわっ!」

ベッドに座ったシンジ君をそのまま僕は押し倒した。

「ちょっ、離せ、渚」
「シンジ君、僕とこういうことになるってちょっとでも考えなかったの?」

上手くいったと思って嬉しくなると同時に、こうやって簡単に押し倒されてしまう君は無防備すぎると思ってちょっと心配になる。

「別にそういうつもりで来たんじゃないから、離し……」

シンジ君は逃げようともがいた。

「暴れないでよ、仕方ないなぁ」

僕はシンジ君の唇に自分の唇を押し付けた。
そのまま奥へ舌を入れる。
最初は暴れていたシンジ君も段々と大人しくなった。

「よしっ、大人しくなったね」
「渚、いい加減止めないと……」
「そんな熱っぽい目で言われても止められないな」

ベルトを外すと、ズボンと下着を下ろして、君のモノを取り出した。
そのまま君のモノを扱く。

「ひゃあっ……」

自分の出した声に驚いたのか、シンジ君は咄嗟に口を覆った。

「可愛いね、シンジ君」

君の中に指を入れて解していく。

「ふ、あっ……!」

シンジ君は腕で顔を覆い隠した。

「腕、どけてよ」
「……嫌だ」
「何で?」
「だって、恥ずかしいし……」
「今更恥ずかしがることないじゃん。今までにもヤったことあるんだし」
「それは……そこまで気が回らなかったし……。もう、忘れて……?」
「忘れないよ、あんなに可愛いシンジ君。もっと頭の中に焼き付けたいんだ。だから見せて?」
「でも、絶対ひどい顔してる……」
「ひどくなんかないよ、可愛いよ。だから、ね?」

多分これ以上言っても自分から腕を除けてはくれないだろうと思い、僕は優しくシンジ君の腕を除けた。
シンジ君にも除けようとする意思が少しはあったのかどうかはわからないけど、
また腕を元に戻すことはなかった。

「いれるよ?」
「んあっ……」

君の顔が歪む。

「少しだけ我慢してね」

まだ君と一つになるのは数えるほどしかない。
シンジ君の中はすごく狭かった。

「よし、全部入った。動くよ?」
「早……あっ」

シンジ君の制止を待たずに、僕は動いた。
シンジ君は快感に耐えるようにシーツを掴んでいた。

「縋るならシーツじゃなくてこっち、ね?」

無理やりシーツをシンジ君の手から引き剥がして、僕にしがみつかせる。
そして、また動き始めた。

「っあ……なぎ……さ」

シンジ君の手に力がこもる。
僕がそうさせたのだけど、シンジ君が僕に縋っている。
僕を全身で感じてくれている。
それが僕をより興奮させた。

「……っ、一緒にイこうね」

優しく語りかけると、僕は今までよりも強めに突き上げた。



シンジ君は余韻に浸るようにぐったりしていた。

「気持ち良かった?」
「馬鹿、そんなこと聞くな」
「何で馬鹿なのさ? 僕だけが気持ち良かったとかだったら嫌じゃん。君も気持ち良かったか知りたいよ」

僕だけじゃなく君も気持ち良くなきゃ一つになる意味がない。
僕が君の中に入れさせてもらってるんだから、君を気持ち良くさせてあげるのが僕の使命みたいなもんだ。

「……わかってるくせに」
「言ってくれなきゃわかんないよ。でも、あれだけ縋ってくれたってことは気持ち良かったのかな?」

シンジ君は何も言わない。
それは流石に都合のいい考えだったのかもしれない。
沈黙が怖くて、慌てて誤魔化そうとしたけど、それよりも先にシンジ君が口を開いた。

「……やっぱりわかってるんじゃないか!」
「えっ、本当に気持ち良かったの? じゃあそう言ってくれればいいのに!」
「言えるわけないだろ!」
「何で?」
「何でって……いっぱいいっぱいになって、めちゃくちゃなって、渚にイかされて、ただでさえ恥ずかしいのに、それを再確認するようなこと……」
「僕にイかされた……」

そうか、シンジ君は僕でイったんだ。
シンジ君の口から改めて再確認し、何だか嬉しくなる。

「あ……今のナシ!」

自分の失言に気付き、赤くなる君。

「ナシになんかしないよ。もうシンジ君って何でこんなに可愛いんだろ」
「可愛くなんかないよ。僕、自分ですごく可愛げないと思うし」
「そんなことないよ。欲目なしで世界一可愛いよ!」
「それ絶対君の欲目だよ……」

そうかな?
君は可愛い。本当に可愛い。君のことを可愛いと思うヒトはきっと世界中に一杯いて、僕は心配で仕方がないのに。

「まぁ、君にさえそう言ってもらえたら嬉しいけど」

ああ、本当にシンジ君は可愛い。世界一可愛い。
そんなシンジ君に特別視してもらえる僕は世界一幸せ者かもしれない。

「シンジ君」
「ん?」
「可愛い」
「はいはい」

呆れたように笑う君。少し赤くなりながら。
君に何度でも可愛いって言うよ。何度でも好きって言うよ。
だって、君は世界一可愛い、僕の好きなヒト。















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予想外の甘さ。
うちの貞シンジ君はツンデレと見せかけてデレデレないい例だと思います。

H22.11.18



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あきゅろす。
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