縁切りの神様
一夜の過ちC
「どうして本気じゃないなんて決め付けるんだい??まだ付き合った事も無い癖に」
「つ、付き合わへんでもそないな事分かりまっしゃろ??業平はんのお付き合いの仕方を見とりゃ!!」
「ハハハ、そう言われると身も蓋も無いな」
其れに
仮に受け入れる事が出来たとしてもきっと遊ばれて捨てられるのがオチに決まっている。
遊び人、という言葉が恐ろしい程良く似合う業平は付き合った女と長続きしない傾向にあった事を京は知っていたから。
そんなハイリスクを背負うなんて死んでも御免だ。
そう思うのに、残酷な事に『婚約者』であるのが他ならぬ此の男と言うのが余計に憎らしくて。
だから、宗貞に頼んで『縁』を切って貰おうと思ったのに―――
「けれど生憎、君以外の女を妻にする気は無いよ。京」
「!!!!!」
突然、ぐいっと引っ張られたかと思うと強引に家の中へと引き込まれてしまい。
慌てて京が
「い、いややっ///」
と、抵抗を試みても。
「なら…どうして此処に来たんだい??」
「ッ///」
業平がすかさず痛い所をピンポイントで突いて来るから。
まさか宗貞に振られたから勢い余って訪ねてしまった。などと言える筈もなく。
「そんなん…業平はんには関係あらへんでっしゃろ??」
冷たく突っぱねてやる京。
しかし―――
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