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縁切りの神様
忍び寄る不吉の予兆G




「ほんでも…ウチは宗貞はんが好きなんどすえ」
「京殿!!」
「何度も何度も諦めようとは努力したかて、そないそ簡単に出来ひん。堪忍なぁ」
「……‥///」

京もまた、宗貞の言い分など知った事かと言わんばりに自分の気持ちを正直に吐露してみせたのだ。


そして、子供の頃とは随分違って逞しくなった宗貞の胸元に目線を映すと




「なぁ。宗貞はんのゆうてはった心に決めた女性って‥あのかいらしいお嬢はんの事なんどっしゃろ??」
「!!!!!」

まるで狙い済ましたかの様に核心を突いてやったのだ。


余り認めたくは無いが、幼い頃から宗貞の事だけを見てきた京がそうとしか考えられなかった程

弟分である男の動揺はあからさまだったから。



そして其れを裏付ける様に



「なっ///何を言い出すかと思えば‥止めて下さい。彼女は腹違いの妹、恋愛感情など抱く訳無いでしょう」

カァッと顔を赤らめた宗貞が、僅かに震える声でハッキリと否定してきたので。


昔と変わらず

図星を指されれば指されるほどムキになる其の性格を愛おしく思った京は笑って言ってやったのだ。



「ほんまに往生際の悪い男どすなぁ」


と。


其れは宗貞にも聞こえるか聞こえないかくらいの本当に小さな声だったのだが。



「ほんなら…ちょっとくらいえぇでっしゃろ??」
「う///」

するりと

袈裟(けさ)の間を割って京の手が侵入して来たので。


ビックリした宗貞が思わず



「止めて下さい、京殿!!」
「!!」

彼女の手をパシン、と軽く払った瞬間だった。




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あきゅろす。
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