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縁切りの神様
貴方を想うからこそB




「どうぞ好きにお座りください」
「………はい」

まるで消え入りそうな程小さな声で返事をする娘。


其れは宗貞の目から見ても娘が酷く緊張しているのが一目瞭然で分かったので



「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」

などと柔らかい笑みを浮かべて、茶を出してやったのだ。


そんな宗貞の、眩しいくらい美しい笑顔に娘は思わずカァッと頬を赤らめますます緊張を募らせてしまったのだが―――



「其れでは早速本題に入りましょうか」
「!!!!!」
「貴方の目的はずばり…縁切り、でしょう??」
「ッ///」


いきなり宗貞がズバッと娘の目的を言い当ててしまったので。


潔いくらいストレートに突っ込まれてしまった娘はどう反応して良いか分からなくなり、オロオロと困惑するばかりだった。


其れでも


「は、はい。貴方の仰る通りです…‥」

と、弱々しい声で肯定してみせれば



「では単刀直入にお聞きしましょう。誰と、どの様な縁を切りたいのでしょうか??」
「それ、は‥‥///」


間髪入れず宗貞が聞き返して来るので。


其れを無遠慮だなぁ、と少し思うものの

しかし緊張を解す様な彼の其の穏やかな声色が妙に心地良くて。


全く不快にもならなかった娘は、不思議な事に先程から抱えて居た息苦しいくらいの重い雰囲気を払拭してスラスラと事情を喋ってしまうのだった―――




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