不審な近親者(5) ※


濡れた体をバスタオルで包み水滴を取りながらも、首筋や乳首に口づけを落とす大河。
何をされても新一は抵抗は出来ない。したところで大河にはかないはしないし、機嫌を損ねたらもっとひどいことをされてしまう。
だからほんのり紅く色づいたペニスを再び握り込まれても、歯を食いしばり顔を背けるくらいしか新一に出来ることはなかった。


バスローブを羽織ると先にリビングに行けと言われたのでそれに従う。裸足でフローリングの上をペタペタ歩くと、リビングに見慣れた人影があった。


「・・・・伊勢崎さん」

いつ戻ってきたんだろうか。リビングに立つ人は新一を呼び寄せソファーに座らせた。

「消毒しますから、少し目を閉じていてください」

チラリと見たテーブルの上にはガーゼや包帯があり、伊勢崎がボトルのふたを開けるとツンとした消毒のにおいが鼻をかすめた。


そっか、さっき叔父さんが電話をしてたのはこれか。


「いっ・・・・」
「しみますよね。もうちょっと我慢してください」

冷たい脱脂綿が傷口に当たるのと、消毒の作用で皮膚がヒリヒリする。病院にいたときは麻酔が効いていたので何をされても痛くなかったけれど、今は痛覚が十分戻っているから痛みがいつまでも尾を引く。柔らかいガーゼをテープで留めて、最後に包帯を巻く。今度は顎には巻かずに頭にだけグルグル巻とかれた。



「終わりましたよ、社長」

目を開けると、いつの間にか大河が伊勢崎の斜め後ろに立ち、治療を受ける新一を見ていた。大河もバスローブを羽織り髪が濡れていたから、あの後シャワーを浴びたのだと分かる。

「明日は9時にお迎えに上がります」

「10時にしろ」

「・・・分かりました。では失礼いたします」

ケースに道具をしまってそれをテーブルに置き、伊勢崎はマンションを出て行った。そしてまた外から鍵を掛ける音がした。



「何か飲むか」

「うん・・・・水」

傷が痛いから病院でもらった痛み止めを飲もう。食後じゃないけどいいよね。

そして新一は、ダイニングの椅子に立てかけてあった鞄を取って中を探り薬を取り出す。

「なんだそりゃぁ」
「痛み止め。病院でもらったから」

差し出されたベットボトルはもうふたを開けてくれていて、それを受け取りまずは渇いたのどを潤した。痛み止めの錠剤は小さくてこんなの2粒で本当に効くのか?と心配になりながらも口の中に放り込んだ。



「ここに来い。新一」



ソファーに座る大河に手招きされて、テーブルの上に置かれたボトルのキャップを取って栓を閉めた。それを持ってソファーに行き、ローテーブルにボトルを置いて反対側のソファーに座ろうとすると、「そこじゃねえこっちだ」と自分の膝の上を指さす。

(はぁ・・・・)

心の中でため息をついて大河の前に立つ。
差し出された手を取ると、勢いよく引き寄せられて広い胸に倒れ込む。股を広げた足の間に座らされ背中から抱きしめられた。大河の熱い吐息が首筋をかすめると、それだけでゾクゾクして体が緊張して硬くなる。ビクッと上げた肩の上に顎を置き耳たぶを口に含みチュルと吸い上げられると、首をのけぞらせて与えられる愛撫に耐えようと新一の体は自然にモゾモゾと動き始める。

「あ・・・・ん・・・・・」

ただ舐めるだけの耳への愛撫にさえ、翻弄されてしまう新一。抱きしめていた腕は下に降り、腹の前で結んでいたバスローブのひもを片手で難なくほどいて前をはだけた。肩からもそれを脱がしスルリと引き下げ、もとより下着など付けさせてもらえない体は簡単に生まれたままの姿となる。大河の膝の間で、一糸まとわぬ裸体を晒す新一はまるで人形のように思いのままに扱われ、後ろから伸びてくる手に乳首とペニスを弄ばれた。

「ああっ・・・・・ん・・・・ふっ・・・・・・」

さっき風呂場で簡単に形を変えたペニスは、巧みな手管ですぐにその質量を増し、ピクピクと自己を主張し始めた。膝を閉じようとすると足を掛けられグイッと大きく開かれてしまう。勃ち上がった性器は感度を増し、プルプル震えながら愛撫を請う淫らな生き物に変化した。

「んあ・・・ぁぁ・・・・・・・・・・」
「どうして欲しい、新一」

「はあ・・・・・・・・・ぁあん・・・・・・・・・・・っく・・・・・・・ぁあぁ・・・」
「お前が好きなようにしてやる」

愛撫を止めた手の中で、新一のペニスは触られてもいないのに勝手に震えている。

もっと触って欲しい。

掴んでいつものようにその手の中で好き勝手に扱って欲しい。
放っておかれたペニスが触って欲しいと、誘うように自らをピクピク揺らす。それでも大河は放したものに触れようとしない。離れた手は開かれた太股の内側をかすめるように指で撫で、行ったり来たりを繰り返すだけだった。

「い・・・・ああ・・・・・・もぅ・・・・・・た・・・たいが・・さ・・・」

「どうした」

素知らぬふりした意地悪な声で聞き返す大河は、ペニスの付け根ギリギリまで指を這わせるが、決して新一の雄に触れようとはしなかった。あと少しで触れそうなところまで来るとそれを期待して尻をモゾリと動かし、自分からペニスを大河の手に押し当てようとする。だが、どんなに期待しても、淫らにペニスを突き出しても望む手淫は得られなかった。
執拗に焦らされた新一のペニスは、はち切れんばかりに首をもたげ天を仰ぎ、その先端からは透明な汁がしみ出していた。

「も・・・イきたい・・・・」

「じゃあどうして欲しいんだ」

「・・・・さ・・・さわ・・って」

「どこを触ってほしいんだ」

分かっているくせに。

耳をかすめるその声は、新一の痴態を観察しながらおもしろがるような口調だ。

「お・・俺の・・・・・・」
「ん?」


「俺の・・・・・・・・・・・・・・・・ペニス・・・・・・触って・・・・・・んああぁあぁぁぁ」


言うやいなや、放置されて飢えていたペニスにきつく指が絡みつく。

「ひ・・・・やあぁ・・・・・・・あああぁぁぁ」

上下にしごく手の動きに、待ちに待ったその快感に、新一は自分からも淫らに腰を動かす。根本から亀頭のくびれまで引き延ばすようにしごかれ、射精を促される。先端から漏れる汁が垂れ下がり、大河の手とソファーを汚していく。

親指と中指でグッとくびれを縛り上げ、人差し指で先端の鈴口に爪を立てられると、キリッとした痛みが駆け抜けるが、今はその刺激さえも解放のための愛撫の一つとなり得た。
カリ首でせき止められた精液が、中からじわじわと汁をにじみ出す。そのヌルヌルと光る愛汁を、鈴口から外に向かって塗り込むように指で広げながら、敏感な亀頭を攻め立てた。

「もぅ・・・・・・・・イかせ・・・てよ・・・・・」
「我慢がきかねえな、新一は」

「おねが・・・・い・・・・・・・・たいがさ・・・・・・あん・・・ぁ・・・・・・・・・」
「仕方ねえなぁ」

「あ・・・・・・・・ん・・・・・うわ・・・・・・?」

股の間に置いていた新一を抱え上げてソファーに背中から横たえる。足を大きく開かせ右足はソファーの背もたれにかけ、大河は新一の濡れそぼった股間に顔を埋めた。
ニュルとした感触にペニスが包まれる。新一のペニスは大河口の中に含まれた。

「っ・・・・・んあ・・・あ」

温かい口内に含まれたペニスは、ようやく絶頂を迎えられる喜びにうちふるえ密をしたたらせた。そのあまりの気持ちよさに、フェラチオを楽しむ大河の口にその身をこすり付けるがごとく激しく腰をうごめかせる。
舌がペニスを絡め取り裏筋を何度もこすり上げ、射精感がピークに達した。

「っくう・・・・・・ん・・・あ・・ああぁ・・・あああああああぁぁぁぁぁぁ」


ググッ・・・・・・・


「はあ・・・・・・あ・・・はぁ・・・んん・・んあぁ・・・・・・・」

頭が真っ白になり体中の力が一気に抜け、このまま暗闇の底に落ちていきそうな疲労感が襲う。下半身からまだ温かいものを感じるが、それが何なのかは見なくても分かる。
新一のペニスはまだ大河の口の中にあった。


チュッ・・・


音と共にペニスがギュッと締まる。すぼめながら引いた大河の口から、プチュリと音を立ててペニスが開放され、一度イったペニスはだらんと力なく太ももに寄りかかった。

「さすがにあんまし出ねえな」

昨日から立て続けに射精しているから、イっても大した量は出なかった。それでも触れられれば勃つのだから、空イキでもなんでもいいから達したくなる。

「・・・ぁぁ・・・・・はあ・・・・・・・はぁ・・・」

「気持ちよかったか。新一」


「・・・・・・・う・・・・・・・ん」


射精後の高揚感に包まれている新一は、大河が言っていることなんてよく分からずに、ただ「うん」と返事をするだけだった。
イクのは本当に気持ちよくて・・・・・・・・・淫らな行為への罪悪感が訪れるのは、高められた体から快感が引いてしまうまで訪れはしない。いつもあとで後悔する。どうしてあのとき自分はSEXに溺れてしまったのだろうかと。何度も何度も後悔して、同じ過ちを繰り返しているのにそのたび快感に負けて、大河の愛玩道具に成り下がる。
体を無理やりに開かれて、あられもない姿を晒し、よがり声を上げて、自分から腰を動かし淫らな行為を催促するかのように快感を欲しがる・・・・


止められない・・・
拒みきれない・・・・
自分から求めてしまう・・・・


なんてあさましい体だろう。
男をねだるなんて。
イかせて・・・・・なんて・・・・・



高められた熱が引き、ようやく冷めてきた頭に堕ちて来たものは、血の繋がった相手と淫猥な行為に耽ってしまうことへの罪悪感だった。

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あきゅろす。
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