汚れた証
画像を消して携帯を放り投げ、ベッドから降りようとしてふらつき失敗する。床についた足には力が入らないし、腰は痛いし、尻はもっと痛い。なんとかベッドサイドのテーブルに手を伸ばし体を支えながら立つと、ドロッとした生温かいものが尻の穴から漏れ出した。何が漏れ出したのか驚いて、グッと穴に力を入れたいが痛くてそんなことは出来なかった。
「げ・・・・・・・・・・・・・・」
流れ出す不快な液体に不安を感じる。おそるおそる股下に視線をやると何かがゆっくり下に伝い落ちる。手を伸ばしそれに触れてみるとヌルリとし、濡れた指を見るとテラテラと鈍い光沢が張り付いているが薄暗くてはっきり見えない。電気の場所が分からずに壁のスイッチを目で探すがそれらしいものが見当たらない。入口付近にあるのならばそこまで歩かなければならない。身の回りを確かめてみると手を突いているテーブルにリモコンが置いてあった。この部屋に来たときカーテンの開け閉めをしたあのリモコンだった。それには部屋の電気らしきボタンも付随してあり、手当たり次第にボタンを押すと、あちらこちらの電気が一斉についた。
まぶしさに目を閉じて、ゆっくりまた目を開く。部屋にはやはり誰もいなくてソファーの背もたれには自分の服が掛けられていた。
尻から流れ出たものが太ももを伝って、膝の裏まで垂れるのを感じ、目で追うと・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・マジか・・・・」
白濁が足を伝う。
これはあいつの・・・・・・・・・・・・精液。
散々打ち込まれた、淫欲の証だった。
マジで最悪・・・
一歩足を踏み出すとズキッと下肢が引きつるような痛みを訴え、体をこわばらせるとグジュと言う音と共に新たな濁った汁が尻から漏れ体を汚していった。
痛む体を引きずってなんとか浴室までたどり着き、シャワーを頭から浴びた。あいつに触れられた全ての場所をきれいにしたかった。
タイルの壁に手を突き、崩れそうな体を支え眠っている間も犯され続けたあの画像を思い出す。
『来週・・・・・・・・・・・・・・楽しみにしている』
ガツン!!
力任せに壁をたたく。
またあいつとこんなことを。
完全にだまされた。
だまされた自分がバカだったんだ。
一度のことなら我慢しようと思った。男とSEXなんて絶対嫌だったけど、女じゃないし犯されたとか貞操を守るとか、男の自分にはそんなに大切なことじゃないし悲観することでもないと思っていた。
でも実際はそうじゃなかった。
無理やり開かれたあの場所は異物の侵入に悲鳴を上げた。痛かった、気持ち悪くて、苦しかった。女の破瓜の痛みってあんな感じに痛いのか?いや、アソコは受け入れる場所だからそんなには痛くないのかもしれない。今まで付き合ってきた女の子達に処女はいなかったから、痛いとか言われたこと無くてよくはわからないけど、みんな気持ちよくSEXできていた・・・そう思う。でも尻の穴は出すところで入れるところじゃないのに、無理やりねじ込まれた結果がこれだ。マジで入るとも思わなかったけど。確かにあいつは・・・・・俺の中にいた・・・・・・
突っ込まれて、あいつのペニスへの愛撫に体が反応したとき、俺の穴は無意識にあいつを締め付けた。体の中心に穿たれた欲望を後孔で感じたとき、俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・男に犯されたと実感した。
穴をおそるおそる触ると、腫れそぼって膨らんだ穴からまだヌルッとしたものが流れている。こんな気持ちの悪いものは掻き出した方がいいのだろうが、流れ出るそこが痛くて触れることも出来ない。タイルに座り込み、腹に力を入れてあとは自然に流れ出すのをただ待つほか無かった。なさけない・・・
30分近く漏れ出る汚汁と戦い、ふらつく体でリビングに戻ると時計は午後7時。12時にここに来て7時間。どれだけ意識を失っていたかは知らないがかなりの時間SEXをしていたような気がする。
洋服を身につけ歩いてみるが、尻が痛くて歩き方がガニ股になってしまう。これはかなり恥ずかしい。
ドアまで歩いたがそこでもう壁に手をついて息が上がる。
(こんなにやわじゃねえのに・・・クソ・・・全部あいつのせいだ)
あきらめてソファーにゆっくり腰を下ろす。その所作にも気を使う。
もう、八時になる・・・・でも、まだ思うように動けない。夕輝は携帯を開けて父にメールを打つ。
『友達の家にいます。帰るのが遅くなるけど心配しないで。ちゃんと鍵かけてね』
送信を終えたらそっと体を倒しソファーに横になった。明日の11時までいるつもりは無いが、少し休んでから帰ることにした。じゃないと家にたどり着く前にどこかで座り込んでしまいそうだった。あのベッドにはもう近づくのも嫌だからそのままソファーで仮眠する。
でも・・・
来週も俺はここに来るのか?
言われたとおりにここに来なかったら、あの画像はどうなるんだろう。誰かれかまわず送信されるのか。それともネットにばら撒かれるのか。まさか家に送り付けられたり・・・
考えただけでゾットする。
犯される自分の姿。
あんなもの見たくなかった。
眠気は訪れず、目を閉じても脳裏にはあの画像と、色欲の目をギラギラさせ自分を組み敷いた男の姿しか浮かばない。
『も・・・イカせ・・て・・・・・・じ・・・・・ん・・・』
『極上だよお前は・・・』
思い出したくも無い快楽に歪んだ言葉が、繰り返し耳に付いて離れなかった。
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