「じゃあ体育館行こうか」 「あ、持ちますよ」 湘北バスケ部のことを色々教わったりしてから彩子先輩が椅子から立ち上がる。 多分スコアなどが入っているカゴを持つ彩子先輩を制して自分がカゴを持つと、彩子先輩に頭を撫でられた。 「赤木先輩は見たら驚くだろうけど声にしちゃだめよ。殴られるから」 「桜木……でっかい赤髪と対戦していた人ですよね?もう見たから大丈夫です」 ハルコちゃんの兄であるあのゴリラのことだろう。もうゴリラの中のゴリラ、むしろキングオブゴリラってかんじの。 そうもんもんと考えていると彩子先輩に行くわよ、と声をかけられて部室を後にした。 「よいしょっと」 「ん?」 声を出して体育館に一歩踏み込むと視線を独占。あれま、近くで見るとマジすんごいなあのゴリ…否、赤木先輩。 「どーもスイマセンおくれちゃって!!あっ新入生入ったんすかー!!」 「おうおせーぞ彩子」 「アタシマネージャーの彩子!二年ですヨロシクー!!」 オラオラヨロシクっていってんでしょ!!アンタ達もヨロシクくらいいえないのォ!?と彩子先輩が続けて言うと、1年生のみんなは慌てたようによろしくお願いします!!と返す。あ、桜木と流川を抜いてね。 「あ、先輩!マネージャーも1人入ったんですよ!!」 「1年7組佐伯千尋です!よろしくお願いします!」 こうして私は男子バスケ部マネージャーとなったわけである。 ReNext [戻る] |