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煙突暴行ネットカフェ








来たる七月三十日。
許可証が来てからは時間が経つのがすごく早かった。
そして今日は隠れ穴へと行く日。
あたしは母さんが用意した小さいかばんに着替えなどを入れたものを持って玄関に来ていた。


「母さん早くー!っていうか時差とか平気なの?今出たら何時につくの?」

「アンナ!そっちじゃないわよこっち!」


母さんの手がにゅっと伸びてきてリビングへ戻される。母さんはあたしを日本の家には珍しい煙突の前へ引っ張ってきた。


「何?早く行こうよ。飛行機出ちゃうよ?」

「アンタ、自分が魔女だって理解してる?」


キョトンとするあたしと対照的にはぁ、とため息をつく母さん。
まさか煙突同士が繋がってるとかそういうかんじ?
いやいや痛いよあたし。
そんなばかげたこと………


「煙突飛行ネットワークよ」


あった。


「え、煙突暴行ネットカフェ?」


煙突の中にネットカフェがあり、そこで暴行が行われているところを想像した。
そんな狭いところにパソコンが置いてあるどころか暴行が行われているだなんて。すごすぎる。



「煙突・飛行・ネットワーク。魔法について何も勉強してないのね。まあやってみればわかるでしょ」



母さんはそれだけ言って煙突の横にあった粉を掴み煙突の中に入った。


「私がやったのと同じことをするのよ?ーー『隠れ穴』!」


緑の煙を立てて……母さんは消えた。










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あきゅろす。
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