入学許可証
あたしは迷うことなくその封筒をベリッと開けた。
嬉しいのと、ワクワクと、ドキドキと。
プラス感情の緊張感が押し寄せる。
ホグワーツ魔法魔術学校 校長室
アンナ・S・カナヅキ様
親愛なるカナヅキ殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
新学期は九月一日に始まります。
敬具
副校長ミネルバ・マクゴナガル
「母さーーーん!!」
さっと目を通し読み終わった瞬間に、あたしは部屋のドアをバンッと(それはもうドアが外れんばかりの勢いで)開け、叫びながら階段を駆け(飛び)降りた。
「こら、もっと静かにしなさい」
リビングに駆け付けると泡立て器片手に何やら奮闘中の母さん。
窘めている母さんの言葉を無視して、一枚の紙を母さんの目の前に突き出した。
「ホグワーツ入学許可証ね!」
母さんはちらっとその紙を見ただけで一瞬にして笑顔になった。
あたしも母さんもこの一枚の紙をずっと待っていたんだ。
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