似てない
「然るべき時に然るべき場所で教えてしんぜよう」
すごく畏まった、否、ふざけた言葉で言うフレッド。ジョージもうんうん、と頷いている。
面白くなさそうにするのはもちろんあたしだけ。むすっとしているとジョージに頭を撫でられた。
「今見たって何もわからないさ」
「今？じゃあもう少したてばわかるの？」
「ああ、そうさ」
「それが然るべき時だ」
ふーん、とあたしはその羊皮紙（忍びの地図？）をみるのをあきらめた。
「フレッドとジョージって全然似てないよね」
ふと思ったことを言った。見た目は全く一緒だけど中身は全然違う二人に驚いたから。
急にあたしを撫でていたジョージの手が止まってなんだ、とジョージを見上げた。
………止まっている。止まっているというか、あたしを凝視して硬直している。なんだこれ、とフレッドを見てみても………硬直していた。
「…全然」
「似てない…？」
やっと我に戻ったフレッドとジョージが言葉を漏らす。あたしは雰囲気に沿わず、こんな時でも息ピッタリなんだなぁ、と感心していた。
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