忍びの地図
「ね、これは何？」
言ってもまだ罰の悪そうな顔をするフレッドとジョージに、自分が何か悪いことをしてしまった気分になった。だから、二人が目を輝かせるようなことを問い掛ける。もちろん悪戯道具のはなし、だ。
案の定、二人は瞳をキラキラと輝かせた。扱いが簡単だ。
「さすがアンナ、お目が高い！」
「これぞ俺達の一番役に立つ道具！」
「「忍びの地図だ!!」」
忍びの地図？と、唯一机の上にきれいに（とは言い難いが他の散らばっている物を見ればきれいに、といえるのだ）おいてある少し黄ばんだ羊皮紙を手に取った。絶対中に面白いことが書いてあるのだろう、と開いてみた（やはり血は争えないと実感した）。がしかし、中には何も書いていない。
これから書く予定だったのか？いや、でもジョージが「俺達の一番役に立つ道具」と言った。ということはもうすでに使っていて、このただの羊皮紙で沢山の悪戯をしかけてきたのだろう。
「これで何するの？」
うーん、と考えながらフレッドとジョージに聞いた。
フレッドとジョージは瞳を輝かすのをやめない（それはもう意識してやっているのではないか、というほど）。
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