スキンシップ
「ごめんってば」
「機嫌直してよ」
「「姫!」」
「だから姫って何!?」
過剰なスキンシップを双子にされ、むすっとベッドに座り(どちらのかはわからないけど)、手と足を組んで双子を睨め付けるあたし。
双子はあたしの前で座り(あぐらだ。誠意が感じられない)、謝っている。
「君はプリンセスで」
「俺達は君を守る」
「「ナイトだ」」
気障!気障ったらしいったらありゃしない!イギリスの人はみんなこうなの!?
まあ確かにあたしは仮にも(本当にそうだけど)女の子だ。だからお姫様とか王子様とかに憧れがないわけじゃない。でも実際に言われるのは、嫌だ。ていうかなんで王子様じゃなくて騎士なんだろうか。どうでもいいけど。
そんなことを考えながら双子を睨んでいると、急に捨てられた子犬のような目を向けてきた。こいつら…!こんな目するなんて卑怯だ…!
うぅ、こういう目弱いんだよなぁ、あたし。
「わ、わかった。許してあげる。けど姫って呼ばないで」
「「ひ…じゃないアンナ!愛してる!」」
愛してるとか簡単に言うんじゃない!
そしてまた左右から圧迫感。三回目だ。二度あることは三度あるって本当だったんだね。…じゃなあぁぁぁああい!!
「スキンシップも禁止!」
「えぇ!?これぐらいいいじゃないか!」
左から不満の声を上げるフレッド。右から無言の訴えをしてくるジョージ。何なんだこの双子は…!
「あたしは…っていうか日本人は過剰なスキンシップに慣れてないの!」
「「じゃあ俺達が慣れさせてあげるよ!」」
「うざい!!」
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