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YC：ここにもう君はいない 少し分かってたんだ、自分でも。やっぱり君は俺なんか初めから見てないんだって。 ゆっくり振り向いた顔は、どこか悲しげな表情をしている。その表情もすぐに、いつもの明るい笑顔に変わるんだけど。それならもっと上手く隠してくれたらいいのに。 『どうしたの？ユチョン』 「ううん、呼んだだけ」 『あ、何か恋人って感じ』 「でしょ？」 この幸せがずっと続きますように。何度願っただろうか。今も確実に刻んで進んでく時間、変わらない知恵が微笑んでるけど心は俺じゃない誰かのもの。 「知恵、」 『ユチョン？』 「ちょっとこのままでいさせて？」 『 うん』 微笑んだ声を出した顔はきっと複雑な表情をしてるんでしょ？ねえ、知恵。隠さないで。本音を俺に言ってよ。お願いだから。 「なに？」 『 呼んでみただけ』 大好きだよ、知恵。例えば知恵が本音を俺にぶつけてきたとしても、きっと俺は聞き入れない。ううん違う、聞き入れられない。それくらい君が好きだから。簡単に愛してるなんて言わない。だって君への想いは、簡単に口に出来るほど単純じゃないんだ。 ここにもう君はいない それを必死で繋ぎ止める俺は、哀れだね。  |